スリー・アローズ・キャピタル(3AC)の共同創業者であるスー・チュー氏がシンガポールで逮捕された。この情報は、破産したヘッジファンドの共同清算人であるテネオからコインテレグラフが得たものだ。

テネオの声明によれば、チュー氏は「シンガポールの裁判所による収監命令を受け、シンガポールを出国しようとした際、チャンギ空港で逮捕された」とのことだ。

収監命令は、法廷侮辱罪の際に使われる。9月25日、テネオはチュー氏が「裁判所の命令に従わなかった」と主張し、シンガポールで収監命令の要求を認められたという。

この動きは、3ACの債権者のための資金回収努力に関連している。100億ドル規模のヘッジファンドは、テラ・エコシステムの崩壊後の2022年に倒産した。3ACは多様な仮想通貨に対して過剰なレバレッジをかけ、仮想通貨貸付プロトコルから数億ドルを借りていた。

その失敗以来、共同創業者のチュー氏とカイル・デイビス氏は清算人や裁判所から召喚要請を無視してきたが、ソーシャルメディアでは非常に活発に活動していた。シンガポールで認められた収監命令は、チュー氏に4ヶ月の刑期を宣告した。テネオによれば、デイビス氏に対しても同様の収監命令が認められた。

「その結果、チュー氏は収監命令に基づく4ヶ月の刑期を服すことになり、その間、清算人は彼と3ACに関する問題で協議を求める。清算人は、3ACの資産または3ACの資金を使って取得された資産の回収に焦点を当てている。チュー氏が裁判所の命令を完全に遵守することを確認するため、全ての機会を追求する。そして彼が服役中およびその後に3ACとその元投資マネージャーに関する情報と文書の提供に関する裁判所の命令を完全に遵守することを確認するため、必要に応じてさらなる裁判所の命令を申し立てることがある」

デイビス氏の所在は未だ不明だ。シンガポール金融管理局は、チュー氏とデイビス氏に対して、それぞれ9年間の規制投資活動の禁止を命じている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン