イーサリアム(ETH)が2021年で既に65%近く上昇しているにもかかわらず、一部の仮想通貨アナリストは、強力な強気相場のまだ始まったばかりだと主張している。イーサリアムは、分散型金融(DeFi)で爆発的な成長を遂げ、ブロックチェーンでのユーザーのアクティブティも活発になっている。

Ether performance in 2021. Source: Digital Assets Data

Real Vision Groupのラウル・パルCEOは、イーサリアムのテクニカル的な分析を行い、その構造が2016年のビットコイン(BTC)と非常によく似ていると強調している。これはつまり、長期にわたる強気ラリーが発生する可能性があることを意味している。

メトカーフの法則、強力なテクニカル構造、およびユーザーアクティビティの活発化の組み合わせで、イーサリアム(ETH)の上昇ラリーはさらに勢いを増す可能性がある。

ETH/USDT daily candle price chart (Binance). Source: TradingView.com

「メトカーフの法則がすべて」

ラウル・パル氏によると、イーサリアム価格が2017年のビットコインと同じ価格と、時価総額も近い値になっている。もしETHがビットコインと同じ軌跡をたどった場合、長期的に大幅な上昇がみられることになるだろう。

これが起こるかどうかは不確定だが、パル氏は現在のイーサリアムと2017年のビットコインに強い類似性があると強調している

「ETHは2017年のBTCとまったく同じ価格だ。まったく同じ時価総額でもある。2016年のBTCと2020年のETHは、価格構造がまったく同じにみえる。奇妙なことだが、メトカーフの法則がすべてだ」

パル氏は、類似性はメトカーフの法則に由来する可能性が高いと説明している。この法則は、ネットワークの効果は、システムの接続数の2乗に比例するというものだ。

初期のビットコインのように、イーサリアムはアクティブユーザーが指数関数的に成長している。それを支えているのはDeFiの活況だ。

今月、DeFiでロックされている総価値(TVL)は200億ドルに達した。つまり様々なDeFiプロトコルに200億ドル相当の仮想通貨が投入されているということだ。

Total value locked in DeFi. Source: Defipulse.com

イーサリアムエコシステムの急成長は、主にDeFiに起因している。2020年半ばの時点で、DeFiにロックされている総額は10億ドルを下回っていた。つまり、この半年近くで集めた金額20倍以上に増加し、DeFiがより多くのユーザーと資本を引き付けているということだ。

イーサリアムに次に何が起こるか?

近い将来、DeFiエコシステムがさらに成長し続けるためには、イーサリアム2.0へのシームレスな移行が重要となる。

この数週間、DeFiの利用増加とそれに伴うガス手数料の高騰によって、イーサリアムブロックチェーンネットワークではますます混み合うようになっている。

既にイーサリアムは時価総額でトップ100以内の資産にランクインするようになっている。しかし、イーサリアムはまだ過去最高値から約20%離れている距離にある。そのため、アナリストは、この強気サイクル中にさらに上昇する余地があるとみている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

 

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