ヘッジファンドのエリオット・マネジメントがツイッターに対して、ビットコイン支持派であるジャック・ドーシーCEOの交代を求めている問題で、ツイッター側がドーシー氏をCEOとしての座を守るために20億ドル(約2046億円)の自社株を買い戻す契約を結んだことがわかった。NBCが9日に報じた

今回の契約ではエリオット・マネジメントのジョセ・コーンがツイッターの取締役会に加わる。

エリオットはアクティビスト(物言う株主)として知られており、株式を買い集めた上で企業に対して改革を要請する。エリオットはドーシー氏がツイッターとスクエアのCEOを兼務していることによってツイッターの経営に専念できていないことを問題視していると報じられていた。

今回の自社株買い戻しでは、テクノロジー投資会社シルバーレイクがツイッターに投資する10億ドルとツイッター社の資金を合わせて買い戻しを行う予定だ。シルバーレイクからは共同CEOであるエゴン・ダーバン氏が取締役会に参加する。

ドーシーCEOは9日に発表されたプレスリリースで以下のように述べた。

「シルバーレイクのツイッターへの投資は、我々の仕事と我々の前進への強い信頼の票だ」

今回のドーシー氏の交代をめぐっては仮想通貨業界からもドーシー氏を支持する声が挙がっている。

著名起業家のイーロン・マスク氏がジャック・ドーシー氏への支持を表明し、これに続く形で、大手仮想通貨取引所バイナンスのジャオ・チャンポンCEOもツイッターCEOでいることを支持すると表明。ジャオCEOは「彼(ドーシー氏)はビットコインについていいセンスを持っている」と述べている。

また、イーサリアムの共同創立者であるヴィタリク・ブテリンも「ツイッターには確かに欠点はあるが、ヘッジファンドに任命されたCEOが彼に代わることへの私の期待や恐れよりも、はるかに素晴らしい仕事をしている」と話した。