仮想通貨企業Aleoの幹部によると、ゼロ知識証明は、現在インターネットが抱える「最大の問題」であるプライバシーを解決するために利用できるという。

プライバシーに重点を置いたインフラストラクチャープラットフォームAleoのマーケティング責任者であるブレネン・シュルーター氏は、イーサリアム・コミュニティ・カンファレンス(EthCC)でコインテレグラフのインタビューに応えた。同氏は、ゼロ知識証明がZKロールアップを通じてブロックチェーンのスケーラビリティを向上させる人気のソリューションとなっている一方で、インターネット全体を再構築する可能性を秘めていると語った。

ゼロ知識証明は、情報を発信者から受信者へと移す際に、発信者が受信者に対して関連する情報だけを明らかにすることを可能にする。例えば、セキュリティガードに対して実際の年齢や身元を明かさずに、バーに入るための年齢を証明することができるような場合だ。

シュルーター氏は、現代のインターネットはユーザーのプライバシーを優先して構築されていないと指摘。データが移動する必要がある場合や、データが保管される必要がある場合、常に脆弱性が存在すると語った。

シュルーター氏によれば、ゼロ知識証明はWeb3だけでなく、インターネット全体のプライバシー問題を解決する。彼は「ゼロ知識証明により、データが最初からどのように保護され、必要な情報がどのように明らかにされるかを理解することができるようになる」と付け加えた。

ゼロ知識証明は、開発者やデータ保管者の作業を大いに楽にすることにもなるという。シュルーター氏は、「私たちが現在インターネットを構築する方法とは対立している2つのこと、つまりプライベートな環境を作り出すこととユーザーエクスペリエンスを最適化することの間で選択を迫られることはなくなる」と語った。

シュルーター氏は、ゼロ知識証明が金融、アイデンティティ、ゲームなどの他の分野にも利益をもたらしていると語った。彼は、より多くの金融機関がプライバシーを強化するためにゼロ知識解決策を探していると主張した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン