XRPは、20日と50日の指数移動平均線(EMA)で強気のクロスオーバーを描いた後、2021年の第4四半期に1.50ドルを達成する可能性が高いとされている。

短期移動平均線が長期移動平均線を上回る、いわゆるゴールデンクロスは、XRPのチャートに歴史上何度も現れている。最後に出現したのは8月10日で、その後約80%の価格上昇を見せ、1.43ドルで天井に達した後、下降に転じた。

同様に、2月4日にXRPの20日EMAが50日EMAを上回ったことで、その後、約400%の価格上昇が起こった。このようにして、XRPは年初来高値の1.98ドルに達し、今回のゴールデンクロスがトレーダーから同様の強気の反応を促すかもしれない。

 

XRP/USD daily price chart featuring Golden Cross. Source: TradingView.com

上昇の手掛かりは、上昇ウェッジパターンからも分かる。上昇チャネルの上部と下部のトレンドラインは、最近、XRPの価格の動きに対するレジスタンスとサポートの役割を果たしている。上のチャートに示されているように、進行中の上向きの動きは、ウェッジの下側のトレンドラインからの強い反発にが続いている。

したがって、XRPはウェッジの上側のトレンドラインに向かって上昇する可能性が高いと考えられる。このトレンドでは、1.50ドルを目標としている。

Ripple vs. SEC

XRP市場での最新の買いは、最近のSEC対リップルの訴訟の更新を受けたものだ。

米証券取引委員会(SEC)は2020年12月、リップル社とその幹部2人を相手取り、XRPトークンによる未登録の証券募集で13億ドル以上を調達したとして提訴した。

これに対してリップル社は、XRPと同様のブロックチェーントークンであるイーサが証券資産ではないと指摘した元SEC長官のウィリアム・ヒンマン氏の講演をもとに、XRPがユーティリティトークンであり証券ではないことを証明しようとしている。

一方でSECは、ヒンマン氏の意見は個人的なものだったと主張。しかし、最近の調査結果によると、SECの主張は虚偽の可能性がある。

リップル社の弁護団は最近、SECが従業員にヒンマン氏が提供したフレームワークに従ってデジタル通貨を分析するよう指示していることを示すログを裁判所に提出した。これは、ヒンマン氏のスピーチが単なる個人的な意見ではなく、公的な指示であったことを証明するものだ。

ネットバーン判事はリップル社に有利な判決を下し、証明書をインカメラ審理に加えた。

この判決が出たのは10月8日で、これを受けてXRP価格は17%上昇した。

弱気の反転パターンも注意

XRPの上昇ウェッジは、弱気の反転パターンだ。そのため、価格が下側のトレンドラインを下抜ければ、修正リスクに直面することになる。

XRP/USD price chart featuring Rising Wedge breakout setup. Source: TradingView.com

下抜ければ、XRP価格はウェッジの下側と上側のトレンドラインの間の距離分、下落するだろう。そうなると、ダウンサイドターゲットは0.65ドルだ。