仮想通貨分析のサンティメント(Santiment)の保有者分布図によると、仮想通貨XRPを100万XRP以上持つアカウントの数は3.7%増加し、過去2週間で30頭の新しいクジラが登場した。

これらの投資家は現在、XRPをそれぞれ24万ドル~240万ドル分保有しており、これが価格への上昇圧力に貢献している可能性がある。この2週間で、XRP価格は0.19ドルから0.25ドルへと約30%超の上昇となった。XRPの大量に保有した30人の投資家らは、今後も価格上昇が続くと考えているだろう。

XRP Holder Distribution vs. Price

出典: Santiment XRPホルダーの分布と価格

なぜリップル?

この2週間でXRPを大量に保有するクジラが増加した明確な理由はわからないが、XRPは時価総額でテザー(USDT)から第3位の地位を取り戻した。また今週には、リップルは新しいP2P決済プラットフォームのベータ版を発表している。こういったニュースを好感したものかもしれない。その一方でリップルは投資家からの集団訴訟にも直面している。

カリフォルニア大学バークレー校(UCLA)の経済史研究者であるバリー・アイケングリーン教授は、リップルのデビット・シュワルツCTO(最高技術責任者)とのポッドキャストの中で、新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミック後のインフレ脅威への直接的な対応として、投資家がデジタル資産に目を向けていく可能性を指摘している。

「一部の人々は、市場での流動性の増加がハイパーインフレにつながると信じており、ドル価格が高騰しても価値を維持できる投資機会を探している。金は伝統的に安全な投資であると考えられているが、デジタル資産は新しいインフレヘッジとしてみなされるようになっている」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン