XRPの価格は4月7日に年初来安値となる1.61ドルまで下落したが、その後の2週間で25%上昇し、仮想通貨市場全体の回復とともにXRPの建玉(オープンインタレスト)も急増している。

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XRP先物の未決済建玉  Source: CoinGlass

アルトコインであるXRPの建玉は、4月21日から23日の間に31億4000万ドルから41億3000万ドルへと32%増加し、デリバティブ取引市場にトレーダーが戻ってきたことを示した。価格上昇とともに建玉が増加するのは強気の兆候とされるが、Veloのデータは異なる見解を示している。

XRP先物市場では、建玉に対するプレミアムがマイナスとなっており、価格上昇に対して売りを仕掛ける動きが継続している。また資金調達率はほぼゼロ近辺で推移しており、強気派と弱気派の間でどちらかが有利になっているわけではない。

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XRP aggregated premium, spot tape and open interest chart. Source: Velo

一方で、スポット市場では「累積出来高デルタ」が4月にプラス圏へと転じている。これは、買い注文と売り注文の差を測定する指標であり、ゼロを上回って緑に転じると、買い圧力の増加を意味する。

このように、先物市場で売り圧力が高まる一方で、現物市場では買い圧力が強まっており、XRP価格は強気と弱気の綱引きの渦中にある状況といえる。

XRPは2桁台を目指すのか?

こうした価格上昇を受け、仮想通貨投資コミュニティ「システィーン・リサーチ」は、XRPの長期的な目標として33ドルから50ドルという大胆な予測を示した。この予測は、2017年に2600%の急騰を見せた際と類似する長い時間足(HTF)の対称トライアングルパターンに基づくものであり、さらに楽観的な見通しとして77ドルから100ドルへの上昇も視野に入れているという。

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XRP price target by Sistine Research. Source: X.com

XRPは現在2.23ドルで推移しており、時価総額は1310億ドルだ。33ドルに達した場合、XRPの時価総額は約2兆ドル(+1,400%超)となり、これは現在のビットコインの時価総額を上回る水準だ。

一方、短期的な時間足(LTF)では、XRPは逆三尊(インバース・ヘッド・アンド・ショルダー)の形成が見られ、2.50ドルから2.67ドルのレジスタンス帯を試す可能性がある。この抵抗帯は、ネックラインの起点からヘッドの最安値までを基にしたフィボナッチ拡張レベルとも一致している。

相対力指数(RSI)は買われすぎの領域に接近しており、現在の価格帯では一時的な調整が入る可能性もある。

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XRPの4時間足チャート  Source: Cointelegraph/TradingView

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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