仮想通貨(暗号資産)ビットコインが18000ドルに向けて上昇する中で、調整なしに急騰していることでトレーダーからは「ブローオフトップ(Blow-off top)」が起きるのではないかとの声が上がっている。持続的な上昇を継続するためには反落が必要だと指摘されている。

(出典:トレーディングビュー「BTC/USDの日足チャート」)

ブローオフトップとは取引量が急増し、価格が上昇した後に急落する現象だ。

「Squeeze」として知られる仮想通貨トレーダーは、ビットコインの調整が10月下旬からないことが、近く現在の上昇トレンドを止めるのではないかと予想した。

2020年3月の暴落以来、ビットコインは6倍近く上昇。ビットコインが大きな補正なしで上昇を続けると、大規模な反落の可能性が高まる。Squeezeは次のように書いている。

「あまりリトレースメントがなく、調整が短くなっている。ブローオフトップがすぐに来るだろう」

(出典:Twitter「ビットコインの調整と上昇局面の推移」)

著名テクニカルアナリストのピーター・ブラント氏も16日に同様の指摘をしている。ブラント氏によると、過去の上昇では、ビットコインは史上最高値を更新するまでに9回の調整局面を経験するという。

最近のトレンドでは少なくとも2回しか大きな調整が起きていない。ブラント氏は次のように指摘する。

「2015〜2017年のビットコイン強気相場では、9回の大きな調整があった。平均では、高値から安値への37%の調整、ATHから次のATHまで14週間かかっている。9月初旬の安値以降、10%の修正が2回あっただけだ。」

上昇の後に調整が続くというパターンは上昇局面を持続させるために必要だ。これによって先物市場は中立化し、ブローオフトップの可能性を下げることができる。

2017年には最高値後にブローオフトップを経験し、その後52日間で70%下落した。

ビットコインが2万ドルに近づく中で、トレーダーは2万ドル到達前に一度下落すると予想している。しかし、こうした予想が多くを占めているために、この取引予想が過密状態になっている可能性もある。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン