アリアンツのチーフエコノミックアドバイザーを務めるモハメド・エラリアン氏は、進行中の仮想通貨によるイノベーションを有効にするためには、政府と仮想通貨企業との間でより大きな協力が必要だと主張している。

フィナンシャルタイムズに掲載されたオピニオン記事の中で、エラリアン氏は、欧米では仮想通貨やブロックチェーンといった新しい技術に対して場当たり的な対応をしている一方で、中国の方が統一されたアプローチをしていると強調した。

エラリアン氏は、欧米の政府に対して、仮想通貨への否定的なスタンスを採らずに、仮想通貨の分野から生まれるイノベーションを受け入れるように求めた。

仮想通貨を巡る大きな問題が発生している状況に置かれた場合、欧米の政策立案者の間の議論が偏狭になると、エラリアン氏は指摘した。

さらに、欧米サイドが中国によるデジタル経済化に追いつくことができなければ、金融面だけでなく地政学的に重大な影響を及ぼすだろうと、エラリアン氏は主張している。

エラリアン氏は、政府・中央銀行が、仮想通貨を介して金融面でのイノベーションを追求する民間部門とより協力的なアプローチを取ることを提案している。

同時に、仮想通貨サイドに対しても規制や環境問題といった分野への関与を深める必要性があるとも書いている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン