仮想通貨への規制が強まり、業界全体でICOや仮想通貨価格の落ち込みが続く中、昔ながらのベンチャーキャピタル(VC)投資が盛り返しを見せている。

ブロックチェーン調査会社ディア(Diar)のレポートによると、ブロックチェーンおよび仮想通貨関連スタートアップは、2018年の第1~第3四半期にかけてVCファンドから約440億円を調達したという。これは2017年と比べて280%増という驚異的な伸びだ。

背景にあるのは仮想通貨やトークン価格の低下とICO自体の本質的な問題だ。

ディアはこれを次のように分析している。

ICOトークンの70%は価値が落ち込んでおり、ほとんどが以前のピーク価格より90%減の状況。また非証券型のICOは規制機関に精査されていないだけでなく、ICO発行体の企業は資金提供を受けても“必ず製品やサービスをローンチしなければならない”という契約上の義務がない。これまで市場化にこぎつけたのはほんのわずかで、出資者にとってはICOからの見返りが極めて少ない結果となっている。

(コインテレグラフ@マーケットアラート)