SEC(米証券取引委員会)は、米運用会社ヴァンエックと金融サービス企業ソリッドX、CBOE(シカゴ・オプション取引所)が申請しているビットコインETF(上場投資信託)の審査を20日より開始する予定であると発表した。もう一つのビットコインETF(ビットワイズ申請)も先日開始されたばかりで、SECによる最初の判断はほぼ同時期に行われる見通しだ。
SECにはまず45日以内に認可か拒否か決定をすることが求められる。もし、審査にもう少し時間が必要と判断すれば、SECは最大で240日間を審議にかけられる。単純に計算するとヴァンエックなどのビットコインETFは4月6日までに何らかの判断が下されることになる。
ヴァンエックなどは1月23日、1ヵ月以上続いていた米政府機関の一部閉鎖を理由にビットコインETFの申請を自ら取り下げた。ヴァンエックのジャン・ヴァンエックCEOによると、「SECとカストディや価格操作などビットコイン関連について話し合っていたものの、政府閉鎖の影響でそれをやめなければならなかった」状態だったという。
しかし、ヴァンエックなどは、政府機関の閉鎖が解除されたことを受けて、先月30日に再びビットコインETFを申請した。
SEC対策は万全?
今回ヴァンエックが再申請したビットコインETFは、「取引所がとりわけ詐欺や価格操作を防ぐ上でSECが求める水準に達していない」というSECの指摘に反論。SECがビットコインETFが「かなり規制されたマーケット」が必要になるとしたこと疑問視した。
例えば、かつて米ファンドであるブレイクウェイブが申請し、SECが承認した貨物先物ETFを引き合いに出し、「かなり規制されたマーケット」であることを示す追加的な分析はなかったと指摘した。また、上場する取引所が「詐欺的で操作的な行動を防ぐ方法を確立することに関して何も言及していない」と付け加えた。
仮想通貨資産マネジメントBitwise(ビットワイズ)が申請したもう一つのビットコインETFに関しては、今月11日審査が開始されたことが明らかになっている。