CBOE(シカゴ・オプション取引所)は30日、米運用会社ヴァンエックと金融サービス企業のソリッドXと共に、SEC(米証券取引委員会)に再びビットコインETF申請(上場投資信託)を申請したヴァンエックのデジタル資産戦略担当のディレクターが31日に明らかにした。申請の取り下げから1週間ほどでの再申請となった。

CBOEは、今月23日、1ヵ月以上続いていた米政府機関の一部閉鎖を理由にビットコインETFの申請を自ら取り下げた。ヴァンエックのジャン・ヴァンエックCEOによると、「SECとカストディや価格操作などビットコイン関連について話し合っていたものの、政府閉鎖の影響でそれをやめなければならなかった」状態だったという。

しかし、2日後の25日、米トランプ大統領は25日、1ヵ月以上続いた米政府機関の一部閉鎖を3週間解除することで与野党と合意。23日の時点でヴァンエックCEOは、「SECが復活したときに再び申請する」とし、価格操作などSECの懸念材料に対して「確固たる答え」を持っていると自信を見せており、今回、それを有言実行した形だ。

前回と何が違う?

再申請したビットコインETFは前回と何が違うのだろうか?The Blockによると、10ページ目に新たに作られたセクションでCBOEらはSECの懸念に対応しようとしている。

CBOEは、SECがビットコインETFが「かなり規制されたマーケット」が必要になるとしたこと疑問視。米ファンドであるブレイクウェイブが申請し、SECが承認した貨物先物ETFを引き合いに出し、「かなり規制されたマーケット」であることを示す追加的な分析はなかったと指摘した。また、上場する取引所が「詐欺的で操作的な行動を防ぐ方法を確立することに関して何も言及していない」と付け加えた。

SECは、かつてビットコインETFを拒否した際、「取引所がとりわけ詐欺や価格操作を防ぐ上でSECが求める水準に達していない」ことを理由に上げていた

また、CBOEは貨物先物とビットコイン先物の流動性を比較。SECは、ビットコイン市場の流動性の欠如もETF拒否の理由に上げていた。

CBOEは、「2018年の第3四半期と第4四半期のビットコイン先物の理論上の一日平均取引高は、それぞれ1億5000万ドル以上と1億2000万ドル以上で、貨物先物の5000万ドル~1億ドルより多い」と指摘した。