米ドルペッグのステーブルコイン「USDコイン（USDC）」を発行するサークルは、フィリピンでの新たなパートナーシップを通じて現地での存在感を高めている。

10月10日、サークルはフィリピンの仮想通貨取引所Coins.phとの戦略的パートナーシップを発表した。この提携の一環として、Coins.phとサークルは共同でUSDC決済の認知度を高め、フィリピン人が国際送金のコストを削減し、取引を迅速化するための支援を行うとしている。

両社は世界銀行のデータを引用し、200ドルを送金する平均コストは2022年に5.7％だったと付け加えた。フィリピンでは銀行口座を持たない人々は人口の44％を占めており、送金の状況はさらに複雑となっている。

「2022年だけで361億ドルの送金があり、送金はフィリピン経済にとって重要な要素となっている。しかし、伝統的な送金チャネルは高額な手数料と長い取引時間を伴うことが多い」と、サークルとCoins.phは発表野中で指摘する。

両社は、世界最大の送金受け取り国の1つであるフィリピンから始めて、既存の送金環境を改善することを目指している。

プロジェクトには、海外のフィリピン人がUSDCを送金に使用する方法を学ぶための教育キャンペーンやコミュニティエンゲージメントの取り組みが含まれている。

「Coins.phとサークルのパートナーシップは、USDCが我々の1800万人のフィリピンユーザーとその家族や海外の愛する人々にとって、より速く、コストが低く、アクセスしやすい送金オプションを提供できることを示すことを目指している」とCoins.phのウェイ・ジョウCEOは語った。「Web3技術のイノベーションと組み合わせて、この取り組みはCoins.phがユーザーに日常生活に実際の影響を与える革新的なサービスへのアクセスを提供することにコミットする」と付け加えた。

2014年に設立されたCoins.phは、フィリピンの主要な仮想通貨取引所の1つであり、デジタルウォレットを使用して支払いや送金を行うことも可能だ。

翻訳・編集　コインテレグラフジャパン