米国証券取引委員会(SEC)は、航空機派遣業者のターンキー・ジェットに対してICO(イニシャル・コイン・オファリング)中に発行されたTKJトークンは有価証券ではないと示した。SECが4月3日に発行したノーアクション・レター(法令解釈に関する照会への回答書)で明らかになった。なお経済紙フォーブスは、このSECの書簡について、仮想通貨業界に宛てられた初のノーアクション・レターと見なし、歴史的な文書主張した

ターンキー・ジェットは、パイロットなどの乗組員を含めたプライベートジェット派遣サービスを提供するスタートアップ企業。

回答書によると、SECは、TKJトークン販売時点ではターンキー・ジェットのサービスは完全に開発を終え運用可能な状態で、ICOで調達した資金が開発に利用されることがない点を考慮したようだ。またTKJトークンはすぐに利用可能な状態にあり、将来の利益ではなく、その有用性ゆえに販売されていると指摘した。

その他の理由として、販売中のTKJトークンの価格を1ドルに固定することで、1ドル相当のサービスとして提供されていることや、ターンキー・ジェットがトークンを顧客から買い戻す必要が生じた際には、裁判所が清算を命じない限り、割引価格でのみ購入する取り決めが挙げられた。

さらにSECは、TKJトークンの振替・移動が専用ウォレットのみに限定され、同社外部のウォレットから切り離されているため、有価証券と見なせないとした。

最後にSECは、規制当局としての立場は、ターンキー・ジェットからSECに送付された4月2日付け文書に基づいたものと明記した。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版 1
原文 US SEC Releases No-Action Letter Confirming TurnKey Jet ICO Tokens Are Not Securities