米議会が「管理されたステーブルコイン」を投資目的の契約とし証券とみなす法案を検討している。
「ステーブルコインは証券だ法2019」と呼ばれる法案がテキサス州出身のシルビア・ガルシア議員(民主党)によって下院の金融サービス委員会に18日に提出された。この法案は、1933年制定の証券法でステーブルコインを規制することを狙っている。具体的には、証券という法令上の定義を変更して「管理されたステーブルコイン」を含めることを目指す。
この法案のターゲットはフェイスブックが主導となって開発中の仮想通貨リブラだろう。フェイスブックは、当初は米ドルや円、ポンドなど法定通貨バスケットに連動するステーブルコインと発表していたが、ここにきて各国の法定通貨に1対1で連動するステーブルコインを複数発行する案も検討している。
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現在、世界の規制当局が懸念しているのは仮想通貨よりもリブラを含むステーブルコインだ。ステーブルコインは法定通貨に連動させることなどで価値の安定を図る。
G20の財務相・中央銀行総裁は18日、フェイスブックの仮想通貨リブラを含むグローバルなステーブルコインに対する厳格な規制を導入することで合意した。
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「リブラは証券」
仮想通貨推進派のウォーレン・デービッドソン議員(共和党)は、コインテレグラフとのインタビューの中で、リブラは最終的には証券と見なされ、SEC(米証券取引委員会)の管轄になるだろうと話した。
同議員は「ステーブルコイン自体は関係なく、中央の管理者によってステーブルコインが変化させられてしまうかどうかが重要」と指摘。次のように述べた。
「あなたの価値を破壊する能力について話している(中略)その点、あなたがそのトークンの価値と中央の管理者の行動を完全に信用しているとしたら、私は(SEC委員長の)ジェイ・クレイトンに賛成する。それは、証券にかなり近い」
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版