米国の大手銀行ウェルズ・ファーゴは、クレジットカードを使った仮想通貨の購入を禁止すると発表した。フォーチュンが11日に報じた。
資産価値が全米第3位のウェルズ・ファーゴの広報担当者は、仮想通貨に伴う「複数のリスク」を避けるために決定したと説明した。
「消費者はウェルズ・ファーゴのクレジットカードを使って仮想通貨を買うことはできない。ボラティリティの高い投資に伴う複数のリスクを鑑みた結果でウェルズ・ファーゴとしてもこれまでと一貫した決定だ。また業界全体の流れに沿った決定でもある。」
ただウェルズ・ファーゴの広報は、「仮想通貨の相場の行く末を見て今回の決定を見直し続ける」とも述べた。
今回の決定でウェルズ・ファーゴは、金融業界全体の流れに乗ることになった。2月には米国の大手3銀行であるJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループが相次いでクレジットカードによる仮想通貨の購入を禁止すると発表。JPモルガン・チェースは、「仮想通貨のようなテクノロジーによって決済や他のサービスに障害がもたらせる可能性がある」と説明した。
この流れはアメリカ以外の銀行にも広がっていて、カナダのトロント・ドミニオン銀行も顧客に対してEメールでクレジットカードによる仮想通貨の購入を禁止すると発表。「顧客、ひいては銀行を守るため」の措置としている。またインド最大の民間銀行であるHDFC銀行は顧客を守るためにデビットカードとクレジットカードによる仮想通貨購入の禁止を明らかにしている。他にも同じような決定は、イギリス最大の銀行であるロイズ・バンキング・グループやオーストラリアや南アフリカ、イギリスで展開するヴァージン・マネーによってもなされている。