ビットコイン(BTC)の現物市場に回復ラリーの可能性が浮上している。グラスノードのデータによると、BTCのコストベーシス・ディストリビューション(CBD)がイーサリアム(ETH)と大きく乖離している。CBDは、供給が大量に購入または売却された価格帯を示すオンチェーン指標である。ETHのフローがまばらである一方、ビットコインの現物市場では取引が直近の価格帯に集中しており、厚みのある市場構造が形成されている。
この取引密度は買い手の強い確信を示唆しており、過去にも先物主導の勢いよりも持続性のあるサポートを提供してきた。
コインベースとバイナンスのフローが示す市場転換
取引所フローもこの見方を補強している。クリプトクオントの分析によれば、コインベースでは8月25日から31日にかけて一貫した純流入の急増が記録された。これは30日単純移動平均(SMA)の流入額が2023年初頭以来の低水準に達した直後の動きだ。底値からの急反転は、流動性の転換や取引活動の活発化に向けた準備を示すことが多い。
一方、バイナンスでは7月25日と8月25日に30日SMAの純流入が2024年7月以来の高水準に到達した。この水準は過去において、新たなローカル高値を付ける前の再蓄積フェーズと一致してきた。
コインベースの急反発とバイナンスのピークが同時に出現したことは、上昇に向けた地ならしとなる可能性がある。
ビットコイン、11万3650ドル突破が鍵
ビットコインは今週、回復力を見せている。月曜には10万7300ドルまで下落したが、これは短期実現価格とほぼ一致し、サポートとして機能した。その後、急反発して火曜のニューヨーク市場では10万9900ドルの高値を上抜けた。
この動きは2週間にわたる調整局面の後に発生しており、15分足や1時間足といった短期チャートでは強気の構造転換が確認されている。4時間足の相対力指数(RSI)も50を上回り、強気の確信が強まっている。
回復を継続するためには、11万2500ドルから11万3650ドルの抵抗ゾーンを突破する必要がある。日足で11万3650ドルを明確に上抜ければ、過去2週間にわたり上値を抑えてきた下降トレンドラインを無効化する強気ブレイクとなり、11万6300ドル、11万7500ドル、さらには11万9500ドルの流動性ターゲットに向けた道が開かれる可能性がある。
ただし、歴史的に9月は弱気相場になる傾向があり、警戒が必要である。11万3650ドルを突破できなかった場合、またはその水準を維持できなければ、10万5000ドルから10万ドルに向けた下落リスクが残る。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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