「ビットコイン伝道師」ロジャー・バー氏など大物が支援する英国の仮想通貨取引所CoinFlex(コインフレックス)が、香港市場で現物受け渡しのビットコイン先物取引を計画していることが明らかになった。7日付のブルームバーグThe Blockが報じた。現物受け渡しのビットコイン先物と言えば、市場が注目するバックトも最初の金融商品として立ち上げを計画している。

ブルームバーグによると、現物受け渡しの先物取引はビットコインのほか、ビットコインキャッシュ (BCH)とイーサリアム (ETH)でも行われる予定。2月からアジアにいる個人投資家向けにサービスを開始するという。またThe Blockによると、コインフレックスは、ステーブルコインのテザー(USDT)の先物も開始すると発表。CEOのマーク・ラム氏は、The Blockに対して「テザーは流動性が高いから人気」と話したそうだ。

現物受け渡しの先物とは、投資家が先物の指定受渡日に現物、つまりビットコインを受け取る金融商品。現金で受け取るシカゴオプション取引所(CBOE)と米シカゴ先物市場(CME)のビットコイン先物とは異なる。ニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル取引所(ICE)が立ち上げたバックトも現物受け渡しのビットコイン先物の取引を計画。開始日について先月31日、「米商品先物取引委員会(CFTC)と調整」をすすめており、当初予定していた1月24日に間に合わないものの、「2019年の初め頃」に明らかにすると発表した

コインフレックスは、英国の仮想通貨取引所Coinfloor(コインフロア)の一部門として設立。ロジャー・バー氏のほか、 ビットコイン(BTC)の初期投資家であるマイク・コマランスキー氏や米国投資銀行のドラゴンフライ・キャピタル、親会社のコインシェアーズなどが参加するコンソーシアム(連合体)が所有しているとされる。