Eコマース大手の米オーバーストックの仮想通貨子会社tZEROは、8月12日から一般投資家でもセキュリティトークンの取引をできるようにする。これまでは一定の条件を満たした適格投資家だけにしか認められていなかった。

tZEROのサウム・ノルサレヒCEOが、コインデスクに対して明らかにした。8月12日で昨年8月のSTOで発行したセキュリティトークンの1年間のロックアップ期間が終了するためだ。

tZEROは今年1月からセキュリティトークンの取引プラットフォームを開始している

しかし取引に参加できるのは「適格投資家」と認められた個人や法人に限られていた。適格投資家となるには、例えば純資産100万ドル(約1億円)といった条件を満たす必要がある。

tZEROのセキュリティトークン取引プラットフォームでは、tZEROが発行したトークン「TZEROP」と、6月から取引可能となった「デジタル投票シリーズA1」(OSTKO)の2つを扱っている。

今回、一般投資家も自由に取引できるようになるのはロックアップ期間が終わる「TZEROP」の方だ。

「5万人の投資家に期待」

オーバーストックは7月30日、自社の普通株の配当としてデジタル証券を配ることを発表した。ここで配布されるのは上記の「OSTKO」だ。オーバーストック株10株に対して1株のOSTKOを配る。

ノルサレヒCEOは、これによりオーバーストック株の保有者5万人がセキュリティトークンの世界に来ることを期待していると語った。

またセキュリティトークンに参加したいディーラーからの問い合わせも相次いでいるという。

「このエコシステムに参加したいとういブローカーディーラが数多くいる。こういった申し出に対応している。投資家も質問を寄せている。投資家たちは興奮してるし、理解しようとしている」

編集・翻訳 コインテレグラフ日本版