最近さまざまなところで耳にすることのある「ふるさと納税」という制度がある。

ふるさと納税を円滑に行うためのサービスを提供しているサイトがいくつもあり、どれを選べば良いか迷ってしまう人も多いことだろう。

今回は、ふるさと納税の基本的な仕組みと、オススメのサイトをご紹介する。

ふるさと納税を知ろう!


まずは、ふるさと納税について、どんなシステムなのかを確認しておこう。



都道府県・市町村に寄付を行う


ふるさと納税は、都道府県や市町村など、地方自治体に寄付という形で納税を行うことを指している。


国や政治団体、NPO法人などに対して寄付を行うこともできるが、これらの場合は「ふるさと納税」とは呼ばない。


また、「ふるさと納税」という名前だが、実際に生まれ故郷や縁のある市町村である必要はなく、行ったことのない地域に対する寄付も可能である。



寄付した自治体から返礼品がもらえる


ふるさと納税のメリットは、寄付した先の地方自治体から返礼品がもらえるという点だ。

返礼品は基本的に納税額の30%程度の金額のものというルールが定められている。


1万円分ふるさと納税を行うと、大体3,000円以下の返礼品が贈られる、というイメージである。

また、「返礼品は地場のもの」というルールがあるため、各地方自治体の特産品などが受け取りが可能だ。



【返礼品の例1】かにしゃぶ&たこしゃぶセット(北海道稚内市)


日本最北の市、北海道稚内市に20,000円のふるさと納税を行うと、「かにしゃぶ&たこしゃぶ豪華海鮮しゃぶしゃぶセット」が返礼品として受け取れる。

4人前ほどの量で、質・量ともにハイレベルな返礼品である。


【返礼品の例2】小笠原の地酒セット(東京都小笠原村)


日本最南端の東京都小笠原村は、訪れようと思ってもなかなか行くのが難しい地域の一つだ。

しかし、ふるさと納税を活用すれば、現地の地酒が楽しめてしまう。

20,000円のふるさと納税を行うと、「小笠原の地酒セット」が返礼品として受け取れる。

パッションフルーツのリキュールとラムの2本セットで、亜熱帯の風を感じてみるのも良いのではないだろうか。


【返礼品の例3】スタンド付き四万十ヒノキのまな板(高知県四万十町)


ふるさと納税で手に入れられる返礼品は、飲食品ばかりではない。

高知県四万十町は、香り高い四万十ヒノキを削り出した「スタンド付きまな板」が受け取れる。

ヒノキは香りだけでなく抗菌成分も強いため、まな板に最適な素材である。いつもの料理時間が、少しだけ贅沢になるはずだ。


さらに住民税などから控除を受けることができる!


ふるさと納税を行うと、さらに税金の控除を受けることができる。税控除を受けるための方法は、以下の2通りである。



確定申告を自分で行う方法


自分で確定申告を行い、「特定寄付金」としてふるさと納税で納めた額を報告する方法。

この方法で行うと、所得税と住民税から控除を受けることができる。


一般的なサラリーマンなどの給与所得者であれば、源泉徴収されている各種税金の還付という形で、払いすぎている税金を受け取ることができる。


ただし、自分で確定申告を行うのは時間と労力がかかる作業であることは間違いない。


個人事業主や、年額2,000万円以上の給与所得者、医療費控除の申請が必要な人など、確定申告をやることになっている人以外には、この方法はオススメできない。


逆に、確定申告を自分で行わなくてはいけないのであれば、この方法でのみ控除を受けられることになる。



ワンストップ特例制度を利用する方法


ふるさと納税を行った各自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出すると、自動的に控除が受けられるようになる制度を「ワンストップ特例制度」という。


寄付先の自治体から自分の住んでいる自治体に対して、ふるさと納税を利用しているという情報が共有される。


この情報をもとに、住んでいる自治体の住民税が控除されるという仕組みになっている。

会社員など、自分で確定申告を出す必要のない人には、こちらの制度を利用するほうが手間がかからない。


ただしこの特例制度を利用するためには要件がある。


それは、


自分で確定申告をする必要がない人(一般的な会社員など)であること

1年間の寄付先が5自治体以内であること


・ふるさと納税を行うたびに「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を提出していること
 の3つだ。


これらが満たされていれば、面倒な手続きを省いて、自動的に税金の還付が受けられるようになる。



どちらのやり方でも控除額・還付額は同じになる


確定申告で控除申請を行うと、所得税と住民税からそれぞれ控除が発生する。


一方、ワンストップ特例制度で控除を行った場合は、住民税からのみ控除が発生することになる。


一見、確定申告で控除申請を出したほうが還付される金額が高くなりそうにも見えるかもしれないが、税率などの関係で、控除額の合計は合致する。


そのため、自分で確定申告を行う必要がある場合は確定申告での控除申請を、そうでない場合はワンストップ特例制度を使って控除申請を行うのが理想だと言える。


また、寄付先の自治体が5地域を超えるとワンストップ特例制度が利用できなくなるため、ワンストップ特例制度を利用したいのであれば、年に5つの自治体に的を絞って、ふるさと納税を行う必要がある。



確定申告での控除とワンストップ特例制度での控除は併用できない


確定申告で税額控除を受ける方法と、ワンストップ特例制度で控除を受ける方法は、併用することができない。


具体的には、ワンストップ特例制度で住民税の還付を申請しているのにもかかわらず、確定申告でさらに税額控除の申請を出すことはできない、ということだ。



ふるさと納税をする方法は2種類


自治体に対する寄付でありながら返礼品も受け取れ、さらに税額控除まで受けられるとなれば、かなりお得に感じられるだろう。
 このふるさと納税を行う方法は、主に2つある。



ふるさと納税サイトを使う


ふるさと納税ができる自治体と、そこで扱っている返礼品をまとめたサイトが複数ある。


こうしたふるさと納税サイトを活用して、どこの自治体に納税を行うのか決める、という方法だ。


ふるさと納税サイトを使うメリットは、自分の寄付したい金額が決まっている場合に、その金額で寄付できる自治体・プランの一覧を横並びで比較することができるという点にある。


各地方自治体の返礼品を見比べて、最も自分が欲しいと思うところに寄付を行いやすいことが魅力である。


寄付をする側にはサイト利用料がかからないということも見逃せない点だろう。


加えて、サイトによっては独自のポイントが貯まり、そのふるさと納税サイトが提携している他のオンラインサービスをお得に利用することができる場合もある。



直接自治体に申し込む


直接地方自治体のホームページなどからふるさと納税の申告を行うということもできる。


こちらは、住所や氏名など、納税に必要な情報を各地方自治体に個人で連絡しなくてはならない。


直接自治体に申し込むメリットは、ふるさと納税を行いたい先の地方自治体が決まっている場合、もれなく納税申告ができるという点である。


ふるさと納税サイトは種類が豊富なため、納税を希望している先の自治体が登録しているサイトでないと申し込みができない。


例えば先に例として挙げた北海道稚内市の場合、提携しているサイトは「さとふる」「ふるさとチョイス」「ANAのふるさと納税」の3つのみである。


ほかのサイトにだけ登録していると、その自治体がふるさと納税でどんな返礼品を用意しているのか、そもそもふるさと納税を積極的に実施しているのかもよく分からなくなってしまう。



特別どの自治体に納税したいかが決まっている場合は直接各地方自治体のホームページなどから調べる方法を利用したいが、そうでない場合は、ふるさと納税サイトを活用するのが無難だろう。



ふるさと納税で気を付けておきたいこと


メリットばかりに見えるふるさと納税だが、心に留めておきたい注意点もある。



税額控除には上限がある


ふるさと納税の控除上限額は、以下の通りの計算式で求めることができる。



控除上限額=(個人住民税所得割額×0.2)/(1-住民税の税率-(所得税率×復興税率))+2,000

計算自体は面倒だが、総務省によっておおよその目安も示されているので、そちらを参照しよう。
それによると、年収500万円で扶養家族がいない場合は、61,000円程度が控除額の上限とされている。


扶養家族の有無や年収によって税額控除額は大きく変化するため、一度総務省のホームページから試算してみることをオススメする。


また、ふるさと納税サイトによっては、最大限の控除が受けられる寄付額を試算してくれるサービスがある場合がある。


賢く利用して、いくらの寄付を行うべきかを決めよう。

参考:総務省|ふるさと納税ポータルサイト


返礼品が届かないトラブルが起きてしまう場合も


過去に、ふるさと納税の返礼品として指定されていた商品の生産を請け負っていた企業が、返礼品を出荷する前に倒産してしまったという事例があった。


ふるさと納税は各自治体が、地域の企業に生産を依頼した商品を納税者に送る、というシステムである。


自治体が選定した企業が倒産してしまったり、生産トラブルで商品が出荷できなくなったり、というケースが、まったくないとは言い切れないのだ。


ふるさと納税サイトも、各自治体から故郷納税に関する告知を広告しているという立場であるため、納税したお金を返金したり、代替サービスが受けられたり、といったことを期待するのはかなり難しい。


基本的には起こらないことではあるが、そうした可能性はゼロではないことは、念頭に入れておく必要がある。




ふるさと納税サイトを選ぶ基準


では、どのような基準でふるさと納税のサイトを選べば良いのだろうか。



掲載自治体数


掲載自治体数が多いサイトであれば、より自分が理想だと思える返礼品を提供している自治体を選びやすくなる。


選択肢が増えるので、それだけ良い納税先に巡り合えるチャンスが増える。



ポイントサービス


利用に際してポイントが付加されるサイトであれば、そのポイントを貯めて別の商品を購入したり、サービスを利用したりできる。


また、これまでに貯めたポイントを利用してふるさと納税を行えるサービスがあるサイトであれば、出費を最小限に抑えながら返礼品や税額控除を受けることも可能だ。



決済方法


ふるさと納税を行うにあたって、決済の方法はとても重要である。


銀行振込しか対応していないのか、クレジットカードやポストペイ、電子マネーに対応しているのかといったことは、事前に確認しておかねばならない。


また、クレジットカードや電子マネーは、自分が使いたいと思っているブランドのものが対応しているかも必ず確認しておくようにしよう。




ふるさと納税のオススメサイト10選!


ここからは、実際にオススメのふるさと納税サイトを10個ご紹介する。ぜひサイト選びの参考にしてほしい。



楽天ふるさと納税


楽天市場や楽天カードを持っている方は、ぜひ楽天ふるさと納税を活用しよう。

基本的な使い方をするだけでも、寄付額100円につき楽天ポイントが1ポイント付く。


ここでさらにお得になるのが、楽天市場内の他のキャンペーンと同様に、ふるさと納税にもポイントキャンペーンが適用されるという点だ。


スーパーポイントセールなどを活用すると、最大で100円あたり44ポイントも楽天ポイントが貯まることになる。


寄付額100円あたり、返礼品が30円程度、楽天ポイントが44円分、そして税額控除によって住民税の還付が受けられるとなれば、かなりお得にふるさと納税ができる。


もちろんポイント付与がすごいだけではなく、内容もしっかりと充実している。

1,116の地方自治体が参加しており、地域ごと、金額ごと、ジャンルごとなど様々な切り口から目的の自治体、返礼品を探すことが可能だ。


ふるさとチョイス


返礼品の掲載数が随一のふるさと納税サイトとして名前が挙げられるのがふるさとチョイスである。

の総数、なんと29万件以上。
 どこかにふるさと納税を行いたいと思っているけれど、どんな返礼品があるのか分からなくて困っている、というような人に特にオススメできる。


また、決済方法も豊富で、日本国内で使えるほとんどの種類のクレジットカード、デビッドカードが利用可能だ。


Amazonギフトカードも決済に利用できるため、使い切れていないギフトカードがあるのであれば、ふるさとチョイスで利用してみるのも良いのではないだろうか。


さとふる


さとふるは、携帯電話料金とまとめて決済が行えるという特色がある。

もちろん5大国際ブランド(VISA、MasterCard、JCB、AMERICAN EXPRESS、Diners Club International)のクレジットカードが利用でき、加えてコンビニ決済、Pay-easyにも対応している。


キャンペーンも多く実施しており、レビュー数も豊富であるため、掲載されている返礼品の本当のクオリティーを生の声として確認することができる。


掲載自治体数は上の2サイトに比べるとやや見劣りするものの、充分な質・量もあり、これからも規模を拡大することが予想されるふるさと納税サイトのひとつだ。


ふるなび


ふるなびを利用する最大のメリットは、キャンペーンを活用して寄付を行うことで、寄付額の一部をAmazonギフトコードとして受け取ることができる点にある。


ふるなび会員登録を行い、ふるなびに関連するサービスのサイトから、クレジットカード決済を行ったふるさと納税に対して、1%のAmazonギフト券が送られてくる。


時々、期間限定キャンペーンを行っており、この割合がアップすることがあるので、そのタイミングがふるなびを利用する狙い時である。


Amazonの利用が多い方にはギフトカードのメリットが大きい。ぜひ活用してみてはいかがだろうか。


ふるさとプレミアム


ふるさとプレミアムも、Amazonギフト券での高額還元を受けられるチャンスのあるふるさと納税サイトである。


扱っている返礼品の中には家電製品が多いという特徴があるので、家電の返礼品を狙っていて、かつAmazonギフトもこう還元率でゲットしたいと考えている人にオススメできる。


au PAYふるさと納税


その名の通り、携帯大手キャリアのauが展開しているふるさと納税サイト。

ふるさと納税額に応じて、Pontaの限定ポイントが貯まる。
 貯まったポイントは、au PAYふるさと納税、au PAYマ-ケット、au WALLET Marketで利用することができるので、ふるさと納税で貯めたポイントで、さらにふるさと納税を行うということも可能になる。


ふるさと納税サイトだけではなくau PAYマーケットへの登録が必須となるが、auユーザー、Pontaポイントを積極的に活用している方にはオススメできるサイトだ。




ふるぽ


ふるぽの特色は、ポイント制が利用できるという点にある。

ポイント制では、ふるさと納税を行う先の自治体と寄付金額を決めて寄付を行うと、具体的な返礼品を決める前にポイントが付与される。


このポイントを利用して、選んだ自治体から返礼品を決めることができるのだが、ポイント利用の時期には、最低1年間の猶予がある。


つまり、「返礼品は来年の夏に欲しいけれど、今年の税額控除に間に合うようにふるさと納税がしたい」と思った場合、一般的なふるさと納税の仕組みではそれが不可能になのだが、ふるぽを活用するとそれができてしまうわけである。


年末調整に合わせて行うことの多いふるさと納税の返礼品は、年末から年始にかけて大量に届きがちだが、ふるぽを使うことでその問題が解決できる。


ANAのふるさと納税


航空会社ANAが運営しているふるさと納税サイト。

特徴は、なんといっても貯まるポイントがマイルであるという点である。

マイルを積極的に集めている方は、ぜひとも利用したいサイトであると言って良い。


ANAのクレジットカードを経由して決済すると、マイルの二重取りもできるので、さらにお得に利用することが可能になる。


ただし、ANAのふるさと納税は掲載サイトが今のところそこまで多くはない。


寄付できる自治体が少ないという点は難しい問題だが、マイルを貯めたい人で、かつ希望している返礼品が掲載されている人は、ぜひ活用してみてほしい。

わが街ふるさと納税


わが街ふるさと納税は、直接このサイトからふるさと納税を申し込むという形式のサイトではない。


「ふるさと納税を行っている自治体の情報をまとめたポータルサイト」と言ったほうが、イメージが近い。


希望する返礼品や応援したい自治体を選ぶと、その自治体のホームページにリンクが飛び、そこから直接、もしくは各ふるさと納税サイトを経由してふるさと納税を行う、という形式だ。


全国の返礼品をジャンルごとにチェックし、特定のサイトにとらわれず自由に選択したい、という方に、特にオススメできるサービスである。


さのちょく

大阪府泉佐野市のふるさと納税サイト。

掲載されているのは泉佐野市の1自治体分のみなのだが、泉佐野市は2017~20020年の間、ふるさと納税の寄付額が日本一になっている、魅力的な返礼品を用意している自治体として有名である。


一時は「返礼品が寄付額に対して高価すぎるため、泉佐野市自体がふるさと納税の制度適用対象外」にされたほどであった。


しかし、2020年6月の最高裁判決で、再びふるさと納税の制度適用が可能となり、泉佐野市が運営している「さのちょく」も復活することとなった、という経緯がある。


泉佐野市のふるさと納税については他のふるさと納税サイトでも取り扱っている場合があるが、特に泉佐野市を応援したいという方には、ダイレクトに支援できる「さのちょく」の利用がオススメだ。

自分に合ったふるさと納税サイトを利用しよう!


会社勤めの方は、寄付先を5か所以内にまとめて「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用した税額控除を受けることで、確定申告の手間を省き、税額控除のメリットを享受できるだろう。


控除上限額などを考えながら寄付を行うとなると、細かい計算が必要となり、手元で別に計算するのは難しい。


また、横並びで返礼品を比較できれば、より望ましい返礼品を受け取ることも可能になる。

自分で確定申告をする場合でも、ふるさと納税サイトを利用することで簡単にふるさと納税を行うことができるようになる。


こうした理由から、どのような人であってもふるさと納税サイトをチェックして、そこから返礼品を選ぶことには、大きな意義があるといえる。


自分のニーズやライフスタイルに合ったサイト選びで、ふるさと納税を簡単にお得に楽しもう。