ペイパル創業者でテスラなどの投資で知られるピーター・ティール氏が率いるバラー・ベンチャーズが主導する、ビットパンダの3回目の大規模な私募ラウンドが完了した。ビットパンダは仮想通貨と貴金属の仲介を中心にサービスを提供ウィーンを拠点とする仮想通貨ブローカーだ。

ビットパンダは今回のラウンドで、英国の億万長者であるヘッジファンドマネージャーのアラン・ハワード氏とREDOベンチャーズからも新たな投資を受け、2億6300万ドルを調達。評価額は41億ドルに達した。これは、今年3月に1億7,000万ドルを調達した際の最終評価額12億ドルの3倍にあたる。

ビットパンダは、バラー・ベンチャーズの他にリードブロック・パートナーズやジャンプ・キャピタルなどの様々な私募ファンドを通じて5億ドルを調達している。

現在ビットパンダは、24時間365日稼働する株式取引サービスを試験的に提供している。同社共同創業者兼共同CEOであるエリック・デマス氏はCNBCのインタビューの中で、株式の提供は今年末までに準備できるだろうと述べた。

仮想通貨ユーザーの間で人気を確立しているビットパンダが株式サービスを提供することになれば、ロビンフッドの競合として台頭することになるだろう。

ビットパンダの特徴の1つは、収益性の成長率だ。正確な年間収益を開示していないものの、デマス氏は、同社が過去5年間にわたって利益を上げており、2021年には7倍に増加することを目指していると述べている。

ただ、現在のユーザー数は300万人以上で、ライバルのロビンフッドやレボリュートに比べるとまだ大幅に少ない。

ビットパンダは、ヨーロッパのみで事業を展開しており、今回の資金調達を利用して、フランスやスペイン、イタリア、ポルトガルなどの新市場に進出する予定だ。