富豪投資家として知られるウィンクルボス兄弟(キャメロン氏とタイラー氏)が特許申請していた、デジタル取引のセキュリティ強化システムであるウィンクルボスIPが、米国特許商標庁(SPTO)から認可された。このほど公開された特許文書から明らかとなった。

 この新しいシステムはコンピューターセキュリティ技術の改良であり、一般的な暗号システムの原理を導入して、クラウドコンピューティングシステム内で取引を安全に処理するためのシステム、手法、プログラムを採用しようとするものだ。外部データ接続を利用した、情報への不正アクセスを防止するためのデータ認証手段を提供する。

 コンピューティング・サブシステムは、最初の電子処理の要求を実行し、最初の署名つきデータを検証し復元した後で、2番目の処理結果を生成、暗号化する。そして、2つ目の秘密鍵を含む2番目のサブシステムへと送信する。

「このシステムは、ユーザー情報もしくはセッションが有効(タイムアウトしていない)であるという認証を与えるものだ。ユーザーデバイスから受け取ったクライアント要求、あるいは、ユーザーデバイスからのものであるように見せかけたクライアント要求はすべて、それが本物であるかどうかをこの計算システムで確認できる」

 ウィンクルボス兄弟が特許を取得したこのクラウドコンピューティング・セキュリティシステムは、彼らが運営する仮想通貨取引所であるジェミニで使用される可能性がある。ジェミニは、大量のビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)を、通常のオーダーブックの外で取引可能な仮想通貨のブロック取引を、4月12日に提供開始した。