ゴールドマン・サックスが出資することで知られる米仮想通貨決済企業のサークルの企業価値が急激に減少していると4日付のThe Blockが報じた

記事によると、サークルの未公開株の価値が、SharesPost(シェアーズポスト)という特定の投資家が未公開株を取引するプラットフォームにおいて、大幅に減少。昨年5月にサークルが資金調達をした時は一株16.23ドルで企業価値は約30億ドル(約3300億円)だったが、現在は一株あたり3.8ドルまで下落したという。どのくらい株式の売買が行われているかわからないものの、The Blockの推定によると、現在の企業価値は7億500万ドル(約775億円)。昨年5月の4分の1未満となっている。

この背景について、英国のあるヘッジファンドマネジャーは、「プライベート株の流動性の低下」や「仮想通貨の弱気相場」、「買収先の減損処理」、「弱気な取引高」のコンビネーションだと分析。The Blockによると、サークルが昨年2月に買収した仮想通貨取引所ポロニエックスが苦戦しており、1日700万ドル以下の取引高は、バイナンスの5200万ドル、コインベース・プロの3700万ドルから大きく引き離されている。

ただ、サークルは先月、OTC(店頭)取引の取引高が2018年に想定で240億ドル(約2兆5900億円)を記録したと発表した。マーケットメイキング事業が好調であるようだが、こうした事業は評価しにくく、OTCの領域のおける競争は激化しているという声も出ているという。