イーサリアム財団は、次世代のイーサリアムネットワークにおける潜在的なサイバーセキュリティと仮想通貨(暗号資産)経済圏の問題を研究するため、イーサリアム2.0専用のセキュリティチームを構築する。

イーサリアム財団のイーサリアム2.0研究者であるジャスティン・ドレイク氏は、ツイッターの中で採用プロセスの開始を発表した。

財団は、ソフトウェアと今後のアップグレードの一般的なモデルの両方のため、様々なセキュリティおよびコード監査の専門家を採用することを目指している。

セキュリテイチームの潜在的なタスクの中には、ソフトウェアのセキュリティ管理に直接関連する「ファジング、バウンティ・ハンティング、ページャーデューティー」があるという。

イーサリアムの開発者は、既にイーサリアム2.0クライアントのファジングに取り組んでいる。この取り組みはRustベースのLighthouseクライアントの開発者であるSigam Primeが主導している。

ファジングは、ソフトウェアのバグを発見するための手法だ。ウェブで見つかったバグの多くは、不適切な入力によるもので、特殊なタイプの入力がマシンコードとして解釈されるか、望ましくない動作を生成する可能性がある。ファジングはこれらの重要なポイントを見つけ、コードを更新し、壊滅的なバグを防ぐのに役立つことになる。

セキュリティチームは、暗号化アルゴリズムの検証に関する理論的な作業も行うことになる。このプロセスでは、特定のアルゴリズムが安全であることを数学的に証明しようとする。また財団では経済モデリングの専門家の募集も行っている。

セキュリティの強化

イーサリアム2.0のフェーズ0の準備の最終段階が進んでいる中、ネットワークのセキュリティに重点が置かれている。

最近、財団はバウンティプログラムを活用した特殊な「攻撃ネットワーク」の立ち上げを行った。セキュリティ研究者がクライアントの潜在的な問題を発見するためのサンドボックス環境を提供するよう設計されている。メインネットのリリース前に問題を見つけることで、スムーズな移行を確実にするのが狙いだ。

イーサリアム2.0の最終的なテストネットが8月4日にリリースされることで、開発者はバリデーターへの扉を開くことになった

7月27日のイーサリアム財団のブログによると、ETH2.0のリサーチチームはマルチクライアントのテストネット「Medalla」のバリデーターローンチパッドのリリースを発表した。ローンチパッドはフェーズ0のテストネット起動の一部だ。フェーズ0のネットワークではプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行することになる。

「これからリリースすることになり、来たるMedallaマルチクライアントテストネットを追跡してデポジットできるようになる」と、ブログでは述べている。「我々はメインネットの立ち上げに向けた準備段階でインターフェイスの微調整を続けている」とも説明している。

次のフェーズでは、参加者とのその残高を追跡して、テストネットを検証する。ユーザーは、バリデーターノードを実行するため、最低32ETHを用意する必要がある。ETH2.0コーディネーターのダニー・ライアン氏は、少なくとも16,384のバリデーターが少なくとも524,288ETHをコミットした場合にのみ、Medallaが開始されると説明している

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン