タイの証券取引委員会はデジタル資産に関する自己資本規制(Net Capital Regulations)を改正した。
タイの英字紙バンコック・ポストの18日の報道によると、タイ証券取引委員会は、デジタル資産を扱う企業に対して、資本金を計上する際にデジタル資産を含めることが可能になったという。証券会社などでは自己資本比率が一定水準を下回った際に業務停止措置などを取ることで、影響を他の金融機関に及ぶことを避ける狙いがある。
この規制改正は、タイの仮想通貨取引所での取引量急増を受けた措置とされる。バンコック・ポストによると、米大統領選挙後にタイ証券取引所(SET)では1日の取引額が1660億タイバーツ(約5680億円)に達し、タイ先物取引所(TFEX)では1日あたり100万件の取引があったという。これは通常の取引量の3倍ほどになっている。
新規制では、自己資本規制を緩和することで証券会社やデリバティブブローカーが流動性管理を強化できるようにすることで、取引量の増加をサポートすることが目的。今回の改正によって証券会社などによる仮想通貨取引所による新規事業の参入障壁を下げることにつながると期待される。
すでに一部の証券会社が仮想通貨取引所の開設に関してSECに相談しているという。
報道によると、新規制には「企業の自己資本に対するデジタル資産の計算可能額の上限は、資産価値の50%」とされている。
また、デジタル資産サービスを運営する証券会社に対し、顧客のデジタル資産の1%以上をコールドウォレットに、資産の5%以上をホットウォレットのようなオンラインストレージシステムに保管するよう義務付ける。
今回の改正では有価証券や先物取引が短期間で急増した場合の自己資本維持に代わる劣後ローンの利用を増やすことや、証券事業の引受リスクや債券投資リスクに対して、現預金債権のリスク価値を調整することなども盛り込まれている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン