ステーブルコイン発行会社テザーはイーサリアムブロックチェーン上で800万ドル以上のテザー(USDT)を凍結させた。

仮想通貨監視を手掛けるWhale Alertは、テザーが10月10日に3つのUSDTアドレスを凍結したことを示す複数のトランザクションを確認した

Etherscanの取引ログのデータによると、凍結されたアドレスは340万USDT、195万USDT、290万USDTを保有している(合計で820万ドル相当のUSDT)。これらのアドレスはもはや資金を移動することができなくなる。

Source: Twitter

テザー社の広報担当者はコインテレグラフに対し、「テザー社は世界中の法執行機関と緊密に連携し、凍結を含む捜査に協力している」と述べた。同社は新たな凍結の内容についてはコメントを避け、次のように述べている。「テザーは、世界クラスのコンプライアンスプログラムの一環として、法執行機関とのいかなる種類の協力についてもコメントすることはできない」。

今回の凍結は、テザー社がイーサリアムベースのUSDTアドレスをブラックリスト化する初めてのケースというわけではない。テザー社は2022年1月に1億5000万ドル以上のUSDTを保有する3つのイーサリアムアドレスをイーサリアム上で凍結している

テザー社は規制当局に積極的に協力しており、2017年11月に初めてイーサリアム上のUSDTアドレスをブラックリストに登録して以来、合計795個のUSDTアドレスをブラックリストに登録している

イーサリアム研究者のフィリップ・カストンゲイ氏がまとめたDune Analyticsのデータによると、テザー社は2022年にこれまでに215のイーサリアムベースのUSDTアドレスをブラックリストに追加しているとのことだ。これに対し、テザー社は2021年に357のイーサリアムベースのUSDTアドレスをブラックリストに載せている。

Source: Dune Analytics

CoinGeckoのデータによると、禁止されているすべてのウォレットにあるイーサリアムベースのUSDTの総額は4億4300万円以上であり、執筆時点で流通している650億USDTの0.64%に相当するとのことだ。