世界経済が低迷する中でステーブルコインへ資金が集中しているようだ。

ブロックチェーン分析企業のメサーリが提供する「オンチェーンFX」によると、テザーが仮想通貨XRPの時価総額を抜いて3位になったことがわかった。

messari

(出典:OnChainFX

テザーは新型コロナウイルスに伴う経済危機の中で急速に時価総額を増やしており、オンチェーンFXによると、すでに70億ドルを超えている。

3月の暴落の後から、投資家がセーフティネットを求め、ステーブルコイン市場へ投資が集中している。コインメトリクスによると、ステーブルコイン全体では2ヶ月間でほぼ倍増の90億ドル以上に膨らんでいる。

一方でコインマーケットキャップによるとテザーの時価総額は63億ドルほどで、XRPは抜いていないが、今後はコインマーケットキャップでも3位におどり出る可能性もある。

大量の仮想通貨の移動を通知するホエールアラートによると、ステーブルコインのテザーで新たに1億2000万ドル分が新規発行されたことも確認された

テザー社とビットフィネックスのCTOであるパオロ・アードイノ氏は今回の発行は将来の発行リクエストに利用すると述べている。


ビットコインは一時6500ドルまで下落か

こうしたステーブルコインへ資金が集まることはビットコインのボラティリティ上昇につながるとの指摘もある

ステーブルコインに集まっている資金がビットコインに流れ込めば、一気に価格を押し上げる可能性があるからだ。

一方で、仮想通貨トレーダーのスコット・メルカー氏は22日、ビットコインが「小さな弱気のフラッグを完成させた」と発言するなど否定的な予測を示した。強気になるには再び7000ドルを超える必要があると指摘しており、7000ドルに跳ね返される場合は6540ドルまで下落する可能性をあげた。

ただ、中期的には強気だとしている。


22日の仮想通貨ビットコインは足元では7000ドルを割って以来、6800ドル付近で安定している。アルトコインも大きな動きはなく、イーサ(ETH)は0.6%減の171ドル、XRPも0.183ドル付近を推移している。

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(出典:Coin360 4月22日午前11時30分)