英国の取引所イートロ(eToro)の最新の調査によると、ビットコインなどの仮想通貨は、次世代の決済におけるメインストリームになる可能性があり、すでに金の3条件のうち1つを満たしている。9日付のリリースで明らかにした。

「仮想通貨:信頼と導入における障壁を克服する」と題された報告書によると、仮想通貨はお金の「自然な次のステップ」であり、10年以内に決済のメインストリームになる可能性がある。

 仮想通貨はお金の条件のうちの1つ「価値の保存」をすでに満たしている。「価値の尺度」と「交換の媒介」機能はまだ満たしていない。

 調査によると、ビットコインやその他の仮想通貨は、これらの条件を満たすために6つの課題がある。スケーラビリティ、ユーザビリティ、規制、ボラティリティ、インセンティブ、プライバシーだ。

 イートロのマネジング・ディレクターのイクバル・ガンダム氏は、新たな決済システム、資産タイプは、「一夜にして現れない」とし、最初のEメールは1971年に送信されたが、ユーザーフレンドリーなインターフェースと共に普及するまで30年かかったことを指摘した。

 英国の仮想通貨団体クリプトUKの会長でもあるガンダム氏は、ビットコインの最初の取引が行われてから8年と少しがすぎたことに言及し、「今日、仮想通貨が日常のお金の条件を満たし始めたのを目撃している」と述べた。また、仮想通貨が効率的にクロスボーダー決済を実施する能力は、仮想通貨がメインストリームになる一因であると言及した。

 一方で、先週は国際決済銀行(BIS)の代表であるアグスティン・カーステンス氏は、仮想通貨はお金の機能を担うことができないと述べている。また、「若い人」に対し、お金を創造しようとしないように警告した。BISは6月には、ビットコインのスケーラビリティ問題に言及した24ページの報告書を発表している。そこでは、ビットコインは世界経済において、十分にスケールできないため、交換の媒介となることはできないと指摘していた。