ビットコイン(BTC)をプログラマブルにすることを目指すスタックス(Stacks)ブロックチェーン(STX)のローンチから1周年となり、ネットワークは月間APIリクエスト3億5000万件以上、Hiro(スタックスがビットコイン上でアプリケーションを構築するための開発ツール)ウォレットのダウンロード4万件、Clarityスマートコントラクト2500件以上を達成した。仮想通貨とフィンテックに特化したベンチャーキャピタルであるElectric Capitalのレポートによると、これらの統計からスタックスはビットコイン上で最大のプロジェクトであることが示された。

11,000人以上のユーザーがStacksで毎月100BTC以上の報酬を得ているのは、独自の転送証明(PoX)合意メカニズムによるものだ。マイナーは、STXブロックチェーン上で取引の検証、スマートコントラクトの実行、新しいブロックのマイニングのためにBTCを入札し、報酬としてSTXを獲得している。一方、入札されたBTCは、ノードの稼働などのタスクを実行することで報酬としてSTX保有者に送られる。現在までに、この仕組みは5,000万ドル以上のBTC報酬を送り、ロックされた総額は10億ドルを突破した。

レポートによると、スタックスを通じて生まれたBTCに関する分散型金融(DeFi)の進展もあった。これには、ラップドBTC(xBTC)の立ち上げ、Arkadikoのレンディングプロトコル、ビットコイン・ライトニングの分散スワップなどがあり、ユーザーはSTXとビットコイン、ステーブルコイン、アルトコインのスワップを行うことができるようになった。

Stacksで最初に立ち上げられたプロジェクトは、ニューヨーク市とマイアミ市のシティコインで、それぞれの市の国庫に5,000万ドルを生み出した。スタックス財団のエグゼクティブ・ディレクターであるブリタニー・ラウリン氏は、このマイルストーンについて以下の声明を発表した。

「スタックスコミュニティは、DeFiからNFT、シティコインから慈善活動、ポータブルIDから新しいインフラまで、ビットコインのスマートコントラクトの驚くべき可能性を1年で証明した。テクノロジーとリソースはすべてここにある。次に何が起こるかは、先見性のあるビルダーによって決定される」