ブルームバーグのアナリスト、エリック・バルチュナス氏によれば、カナダでソラナ(SOL)の現物型上場投資信託(ETF)が4月16日に上場される予定だ。
バルチュナス氏は4月14日、カナダの金融機関TDバンクが一部顧客に送付したメモをXで共有した。その中で、オンタリオ州証券委員会(OSC)がアセットマネージャーであるパーパス、エボルブ、CIファイナンシャル、3iQに対し、ソラナ(SOL)を保有するETFの発行を承認したとされている。
カナダには連邦レベルの証券規制機関は存在せず、各州および準州がそれぞれ独自の証券規制を適用している。トロント証券取引所は、オンタリオ州のOSCの監督下にある。
バルチュナス氏によれば、これらのETFはSOLの一部をステーキングに回し、利回りを得ることも許可されている。
コインテレグラフに対するOSCの声明によれば、今回のETFの承認および監督は、2024年1月に発表された、仮想通貨を保有する上場取引型ファンドに関する規則改正通知に基づいているという。
米国では承認待ちが続く
米証券取引委員会(SEC)は、アルトコインを保有するETFの申請を複数受け付けているが、これまでに承認されたのは、ビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の現物ETFに限られている。
米国では依然として、仮想通貨ETFにおけるステーキングは認められていない。ブルームバーグのアナリスト、ジェームズ・セイファート氏によれば、イーサリアムETFがステーキングを開始できる可能性は早ければ5月にもあるが、承認までに数か月かかる可能性もあるという。
なお、アルトコインETFへの投資家需要は、ビットコインやイーサリアムのような主力通貨のETFと比較して限定的である可能性があると、シグナム銀行のリサーチ責任者カタリン・ティッシュハウザー氏は昨年8月に指摘している。
「ETFをめぐって市場には過剰な期待が広がっているが、どこから実質的な需要が出てくるのかについて明確な根拠はない」とティッシュハウザー氏はコインテレグラフに述べている。
2024年3月には、ボラティリティ・シェアーズが、金融デリバティブを用いてソラナのパフォーマンスを追跡するETFを米国で初めて上場させた。
ボラティリティ・シェアーズのソラナETF(SOLZ)は、4月14日時点で純資産額が約500万ドルにとどまっており、市場からの反応は鈍い。
「参考までに、米国で上場しているソラナETF(先物ベースなので完璧な指標ではない)は、純資産額でほとんど伸びていない。後発の2倍XRP ETFの方が純資産額は上回っている」とバルチュナス氏は述べている。
ただし同氏は、これは現物ソラナETFの市場反応を予測する上で「それほど決定的な材料とはいえない」と付け加えている。