調査会社デルファイ・デジタルによると、投機的資金が仮想通貨市場から流出し、人工知能(AI)やロボティクスといった他の新興テクノロジー分野へと流れつつある。
デルファイ・デジタルは水曜日のX投稿で、昨年に多くのアルトコインが低調なパフォーマンスだったことは、仮想通貨がもはや高リスク機会を求める投機的資金の「デフォルトの行き先」ではなくなったことを示していると指摘した。
「仮想通貨は、もはや仮想通貨同士で競っているだけではない。投機マネーを奪い合う、あらゆる指数関数的なテクノロジー・ナラティブと競合している」
この傾向は、より高いリスクとリターンを求める投資家にとって、新興テクノロジー分野の魅力が仮想通貨市場全体への投資を引き続き抑制する可能性を示唆している。
市場データもこれを裏付ける。トレーディングビューによると、過去1年でビットコイン(BTC)は約12%下落した一方、「グローバルXロボティクス&人工知能ETF(BOTZ)」は同期間に約13%上昇した。トップ10以外のアルトコインは、30%超の下落となっている。

従来は仮想通貨に投資されていた投機マネーがAI関連アプリケーションへ移動する一方で、仮想通貨インテリジェンスプラットフォーム、ナンセンの主任リサーチアナリストであるオーレリー・バルテール氏は、仮想通貨分野の低迷は金融政策や規制を巡る不確実性にも起因すると指摘する。
「もう1つの重要な要因は、FRB利下げ見通しの再評価だ。市場は今後5年間の最終金利を約3.8%と織り込み、リスク資産にとって流動性環境を引き締めている」と同氏はコインテレグラフに語った。
さらに同氏は、「同時に、CLARITY法案を巡る政治的停滞が市場心理を冷やし、マクロ圧力に加えて仮想通貨特有の逆風となっている」と付け加えた。
米国における仮想通貨規制枠組みとなるCLARITY法案は今週、米国を襲った大規模な冬季嵐を受け、火曜日に予定されていた委員会審議が木曜日へ延期されたことで、再び後退を余儀なくされた。

VCの仮想通貨投資は年末に減速
クランチベースのデータによれば、ロボティクス分野への投資は加速しており、同分野のスタートアップ企業は2025年に累計138億ドルを調達した。これは2024年の78億ドルから大幅に増加し、過去最高だった2021年の131億ドルをも上回る。
一方、ベンチャーキャピタル(VC)の仮想通貨投資も2025年は活発で、ルートデータによると、902件の取引で182億ドルが投じられた。これは2024年の1548件・101億ドルから約80%の増加となる。
ただし、年末にかけて投資は大きく減速した。11月の67件・31億ドルから、12月には59件・7億ドルへと落ち込み、月次で77%の減少となった。

この減速は、米国のトランプ大統領が中国製品への関税引き上げを示唆した後、10月10日に発生した仮想通貨市場急落を受けたものだ。
コイングラスのデータによれば、この下落は、2021年4月に起きた99億ドル規模の清算を上回り、190億ドルにのぼる過去最大の清算イベントとなった。
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