ブロックチェーン企業のスペースチェーン(SpaceChain)は、国際宇宙ステーション(ISS)に設置したブロックチェーンハードウェアを使い、宇宙で最初のマルチシグトランザクション署名に成功した。これはスペースチェーンのプロジェクトが、欧州宇宙機関(ESA)のサポートを受けたことによって可能となった。

このトランザクションは、スペースチェーンの共同創設者で最高技術責任者(CTO)であるジェフ・ガージク氏によって行われた。このビットコイン(BTC)トランザクションへの署名に成功したことで、安全でオープンソースなブロックチェーン衛星ネットワークを構築するというスペースチェーンの目標に向かって前進したと、ガージク氏は述べている。

トランザクションを可能にするため、地上局は暗号化されたデータをISSに送信し、秘密鍵を含むハードウェアウォレットがトランザクションに署名した。スペースチェーンの実験は、宇宙上にあるブロックチェーンハードウェアと地球上の関連インフラストラクチャの間での接続を保証することが狙いだ。

ガージク氏は、今回の実験をきっかけにブロックチェーンと宇宙を統合することを目指していきたいと話している。

「スペースチェーンは、ブロックチェーンと宇宙を統合するためのワンストップソリューションプロバイダーになることを目指している。宇宙でのブロックチェーン基盤の衛星ネットワークのユースケースをさらに追及し、ブロックチェーンの採用拡大につなげたい」

スペースチェーンは昨年12月、スペースXのファルコン9ロケットにブロックチェーンハードウェアを搭載して、ISSに送り込まれた