韓国の仮想通貨取引所コインビン(Coinbin)は破産申請を行った。先週2月20日に現地で破産申請をしており、影響を受ける利用者数は約4万人、損失額は約293億ウォン(約29億円)にのぼるという。英語メディアのビジネスコリアが22日に報じた。

ビジネスコリアや現地メディアの報道によれば、コインビンでは経営幹部による横領が発覚し、今回の破産申請に至ったという。コインビンのCEOは「内部の従業員による横領と運用コスト増による負債増加のため、弁護士と破産を準備している」と語った。

コインビンは2017年に仮想通貨取引所ユービット(Youbit)を買収。コインビン側の主張によれば、今回ユービットの元CEOで、コインビンで仮想通貨管理を担当していた幹部が横領を犯したという。

朝鮮日報によれば、この幹部が昨年11月、ビットコインで520BTC、イーサリアム101.26ETHが入ったコールドウォレットの秘密鍵を紛失したという。紛失した仮想通貨は金額にして約23億ウォン(約2.2億円)。ユービット側はこの幹部が仮想通貨の専門家であることから、この紛失が意図的なものであり、横領にあたると主張している。

ビジネスコリアによれば、損失額はユーザーへの補償に必要な270億ウォンと、紛失した23億ウォンとを合わせ、計293億ウォンにのぼる。

コインビンが買収した取引所ユービットは17年12月にもハッキング被害を受けている。この時には、預かっていたユーザーの資金の5分の1以上が流出したともいわれている。