仮想通貨ビットコイン、注目のマクロ要因3つで動き 相場の重しか

9月5日のビットコインは、早朝に一時1万800ドルを突破したものの、現在は1万500ドル付近で落ち着いている。ビットコインに影響を与えると考えられる米中貿易戦争、ブレグジット、香港情勢で動きがあり、相場の重しになっているのかもしれない。

(出典:Coin360「ビットコイン/米ドル(1日)」)

 

米中貿易戦争の激化は終息?

5日、米国と中国が貿易交渉を10月初めに米国の首都ワシントンで再開する報じられた。これを受けて、日経平均株価は上昇し2万1000ドルを回復。NYダウの先物も急上昇している。

9月1日、米国が中国に追加関税を発動した後で中国がすぐさま報復。マーケットには不安が広がっていた。

一方、8月末にトランプ大統領が追加関税を発表したタイミングでビットコインが上昇。「初めてリアルタイムで仮想通貨業界以外のイベントに反応した」と分析されていた

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ハードブレグジット懸念が後退

ビットコインにとってプラス材料と言われているハードブレグジット(英国による合意なしのEU離脱)の可能性が低くなってきている。ハードブレグジットも辞さない立場のボリス・ジョンソン英首相は、10月31日の期限までに「何が何でも」ブレグジットを実現すると公言していた。しかし、英議会下院は4日、EU離脱延期法案を可決ジョンソン首相による解散総選挙の提案を拒否した。

EU離脱延期法案は、上院で審議されている。

ブレグジットによる英国経済への不透明感の高まりから、ポンドが急落していた。「代替的な価値保存手段としてビットコインに対する英国市民の興味関心が高まるかもしれない」という見方もあった

現在、10月末のブレグジット不安が後退したのを受けて、ポンドは上昇し始めている。

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香港情勢で進展

香港では、デモ隊が香港ドル預金を米ドルに交換する動きを見せたことなどから、政府による預金引き出し制限など資本規制導入に対する懸念が高まっていた。香港ビットコイン協会会長は、コインテレグラフ日本版に対して、「リスクをヘッジするためにビットコインを買う人もいる」と現地の状況を説明した

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4日、デモのきっかけとなった「逃亡犯条例」の改定案を撤回する意向を香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が表明した。改定案では、刑事告訴された香港人を中国本土に引き渡し可能になることから、中国や香港政府によって悪用されることに対する懸念が高まっていた。

撤回表明で香港情勢が安定するのか注目だ。