ソロモン諸島中央銀行は、デジタル通貨「ボコロキャッシュ」の実証実験を開始した。このプロジェクトには、日本のブロックチェーン企業ソラミツが技術支援を提供している。
ボコロキャッシュは、1ソロモン諸島ドルの価値を持ち、プロジェクト参加者は、首都ホニアラにおいて小売りでの使用や、個人間送金に利用できる。また、商業銀行間のホールセール送金や、クロスボーダー送金や支払いの模擬テストも行われる。ソラミツによると、ユーザーは「二段階」の顧客確認を受けることになる。
ボコロキャッシュは、ハイパーレジャーいろはに基づいた特別に作られたブロックチェーンでローカルに運用される。また、ソラミツのパブリック・ブロックチェーンであるSoraブロックチェーンにも接続され、ユーザーはQRコードやソラミツが開発したセルフ・カストディのFearless Walletを使って送金できるようになる。
このプロジェクトは11月1日に始まったが、11月29日に公表された。ソロモン諸島のマナセ・ソガヴァレ首相は次のように述べている。
「デジタル通貨を採用することで、我々の国を世界的な技術風景の最先端に位置づける。中央銀行デジタル通貨(CBDC)パイロットプロジェクトは、デジタル通貨が提供する効率、透明性、安全性を活用することへの我々のコミットメントを象徴している。」
ソロモン諸島は、パプアニューギニアの西に位置する900以上の島々から成る国で、人口は約70万人である。パラオ、マーシャル諸島、モーリシャスなどの他の島嶼国々と同様に、CBDCの実験を行っている。また、トンガはビットコイン(BTC)を法定通貨として導入することを検討しているが、まだ実施していない。バヌアツはBTCに友好的なサトシ・アイランドのホスト国である。東カリブ諸国はすでにDCashという公式のCBDCを持っている。
ソラミツは、主要なCBDCプロバイダーだ。その技術は、カンボジアのバコンやラオスのDLakを支えており、バコンとステーブルコインを使用した地域間の国境を越えた支払いシステムのプロジェクトを開始している。