バンク・オブ・アメリカのデジタル資産ストラテジストであるアルケシュ・シャー氏は、1月11日のリサーチペーパーの中で、イーサリアムのライバルであるソラナが「デジタル資産エコシステムのVisa」になる可能性があると指摘している

ソラナは2020年にスタートしたネットワークであり、現在ソラナの時価総額は470億ドルにのぼり、時価総額で5番目の仮想通貨に成長した。イーサリアムも速いことが特徴で、500億を超える取引を決済し、570万を超える非代替性トークン(NFT)を作成している。

しかし、その速さは分散化と信頼性を犠牲しているという批判の声が一部あるが、シャー氏は長所が短所を上回っていると考えている。

「高スループット、低コスト、使いやすさを提供できることで、マイクロペイメントやDeFi、NFT、分散型ネットワーク(Web3)、ゲームなど、消費者のユースケースに最適化されたブロックチェーンとなる」

同氏はさらに、コストが高くなったイーサリアムから、ソラナがその市場シェアを奪うようになるだろうと予測している。

Visaは1秒あたり平均1700トランザクション(TPS)を処理しているが、理論的には2万4000TPSを処理することができる。イーサリアムは現在、メインネットで約12TPS処理している(レイヤー2ではこの数字はさらに増えるが)。ソラナの方は、理論上は6万5000TPSとなっている。

シャー氏は、「ソラナはスケーラビリティを優先させているが、それは分散性やセキュリティの低さとトレードオフとなっている」とも述べている。

ソラナは、1月12日にバイナンスによって引き出しの問題が指摘されたほか、1月7日にはソーシャルメディアでパフォーマンス遅延の問題が報告されている。1月始めにはDDoS攻撃を疑われるネットワークパフォーマンスの問題も発生した(ソラナは攻撃の可能性は否定した)。