ソフトバンクグループは11日に行われた2022年度第2四半期の決算説明会で、仮想通貨取引所FTXへの投資額は合計で1億ドル程度になることを明らかにした。一部報道で1億ドルという数字が指摘されていたが、公式に数字が確認されたことになる。
FTXは流動性危機によって経営危機に直面している。FTXが破綻してしまえば、同社に出資していた金額が水の泡に帰してしまう恐れがある。
ソフトバンクGは2021年7月のFTXの資金調達ラウンド、2022年1月のFTX USの資金調達ラウンドに参加している。ソフトバンクGのほかにも、セコイアキャピタルやコインベースベンチャーズなどがFTXに出資している。
11日の決算説明会でソフトバンクGの後藤芳光CFOは、FTXの問題について「大きな影響はないと考えている」とコメント。ブロックチェーン・暗号資産分野でのソフトバンクの投資額は「ビジョンファンド全体の1.3%程度」であり、仮想通貨市場の影響は「極めて軽微」だと付け加えている。
また後藤氏自身の仮想通貨に対する見解も披露した。同氏は、ビジョンファンドによる暗号資産関連ビジネス投資では「反対の急先鋒」だと言う。ビジョンファンドはAI(人工知能)への投資をするものであり、「(仮想)通貨への投資は、そのビジョンとは異なる」と語った。仮想通貨自身の未来についても「私個人としては悲観的に見ている」と話した。