シンガポールがブロックチェーン技術開発でコンペ開催、ビジネス分野へ応用目指す

 シンガポールの情報通信メディア開発庁(IMDA)が、ブロックチェーン技術のイノベーションとビジネスへの応用を推進するために「ブロックチェーン・チャレンジ」を立ち上げた。プレスリリースを29日に出した。

 リリースの中で、ブロックチェーン・チャレンジの目的は「ブロックチェーン技術に対する認識を広め、同技術の活用を目指し、同技術から生じるビジネスモデルのイノベーションと変革を促す」と述べている。

 ブロックチェーン・チャレンジでは、「エンタープライズ」と「トランスフォーメーション」の2つのプロジェクトカテゴリーが用意され、参加者は実用最小限の製品(MVPs)か概念実証(PoCs)のどちらかを提案できる。「エンタープライズ」カテゴリーでは「経営効率」の改善を目指すプロジェクト、「トランスフォーメーション」カテゴリーではビジネスモデル革新と制度変化の実現を目指すプロジェクトが求められる。

 ブロックチェーン・チャレンジの1次選考の申し込み締め切りは5月28日。その後、2次選考に進んだ参加者は6か月かけてプロジェクトを開発する。エンタープライズカテゴリーでは5万ドル、トランスフォーメーションカテゴリーでは10万ドルを勝ち取るチャンスがある。

 IMDAは、今回の取り組みの一環として、調査会社のSGInnovate社と提携する。「[チャレンジ]参加者によるパートナー候補」と、SGInnovate社が保有するブロックチェーンコミュニティネットワークへのアクセスを可能にする。プレスリリースでは積極的なブロックチェーンソリューションの例として、ウォルマートとIBMがユニリーバやネスレ、ドールなどと共同で取り組んでいるブロックチェーン技術を利用した食品追跡を可能にするフードサプライチェーンをあげている。

 リリースによると、IMDAは今回のブロックチェーン・チャレンジとは別に、ブロックチェーンソリューションに関心を持つ企業との協力も検討している。関心がある企業はIMDAに問い合わせるように求めている。

 IMDAは昨年10月、アジアの3つの銀行と提携したブロックチェーンの実証実験で、顧客確認プロセスを改良するためのシステムを試験し、ブロックチェーン技術を利用したプロトタイプの作成に成功した。

 最近では、シンガポール政府は先週、フィンテックの国際会議「Money 20/20アジア」の開催中に、国際決済でブロックチェーン技術を使用する方針を明らかにした。