ゲーム会社セガを保有するセガサミーホールディングスは、ユーザーからの反応を見て、プレイ・トゥ・アーン(P2E)モデルのゲームにおけるノンファンジブル・トークン(NFT)を避ける可能性を示唆した。

セガサミーホールディングスの里見治CEO、深澤恒一専務、株式会社セガの杉野行雄社長は、12月14日のマネジメントミーティングで、セガタイトルにNFTを導入する可能性について、「ネガティブな要素を軽減」し、日本の規制内で対応するために「慎重に見極める」必要があると述べた。また、NFTをゲームプレイの報酬として受け取る海外のユーザーからの「ネガティブな反応」を挙げた。

マネジメントミーティングの中でP2Eについて聞かれたことについて「NFTについては、いろいろと実験していきたいと考えており、既に様々なスタディや検討を開始している。P2Eに関しては、現時点で決定していることはない。」と経営陣が回答。「われわれのミッションである『感動体験を創造し続ける』コンテンツにつながるものであれば検討をして行くし、ただの金もうけと思われてしまうようなものであれば、展開を見送るといった判断軸で考えて行きたい」と述べた。

さらに首脳陣は、P2EモデルのゲームでNFTを展開する場合は、社内だけで対応するのではなく、パートナーと組んだ方が良いのではないかとも考えており、そうした分野に投資していくことも考えていきたい」と付け加えた。

セガは、2004年にサミー株式会社と合併したセガグループ株式会社の子会社。1990年代に登場した『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』以来、多くの人気ゲームを手掛けている。セガのシリーズ最新作『ソニックフロンティア』は2022年に発売予定だ。2021年4月には、double jump.tokyoと提携し、NFTに進出する計画を発表している。

今後、セガがP2E型ゲームにNFTを採用することになれば、この技術を取り入れた様々なゲーム会社の仲間入りをすることになる。2021年3月、フランスに拠点を置くゲームパブリッシャーのユービーアイソフトは、イーサリアムベースのゲーム「Sorare」と共同開発したファンタジーサッカーゲーム「One Shot League」を発表した。