米証券取引委員会(SEC)が仮想通貨業界の監督範囲を拡大する中、商品先物取引委員会(CFTC)のブライアン・クインテンツ委員が、仮想通貨規制はSECの管轄ではないと主張した

クインテンツ委員は4日、ビットコインなどの仮想通貨は、SECではなくCFTCが規制すべきだと述べた。

クインテンツ氏は、仮想通貨はコモディティであるため、SECが規制する証券とは異なり、CFTCの管轄下にあることを強調し、次のように述べた。

「ここではっきりさせておきたいのは、SECは純粋なコモディティやその取引所に対して、それが小麦であれ、金であれ、石油であれ、…そして仮想通貨であれ、権限を持たないということだ」

クインテンツ氏の発言は、クリストファー・ジャンカルロ前CFTC委員長がツイッターで同様の発言をしてから約30分後に行われたものだ。ジャンカルロ氏は、ビットコインや仮想通貨市場を規制した経験がある米国の規制機関はCFTCだけだと主張した。

「バイデン政権が仮想通貨規制に真剣に取り組むなら、CFTC委員長を指名する必要がある」とジャンカルロ氏は指摘した。

米下院の常任委員会である米下院農業委員会もクインテンツ氏の発言を支持。同委員会の公式ツイッターアカウントは、暗号は「SECよりも大きい」とし、議会は「デジタル経済における投資家とイノベーションを保護するための規則を書く必要がある」と主張した。

今回の発言は、SECのゲイリー・ゲンスラー委員長が仮想通貨取引所への規制範囲を拡大するために、SECの監督強化することを求めたことに対応したものだろう。ゲンスラー氏は、ブルームバーグとのインタビューの中で、米国の仮想通貨投資家を保護するための措置に取り組みたいと語った。