米弁護士のビル・モーガン氏によると、米証券取引委員会(SEC)がリップル社を相手取った訴訟の控訴審で勝訴する可能性は「3%」という。
モーガン氏は自身のX(旧ツイッター)アカウントで、「ハウェイテストの少なくとも2つの要件を満たさないODL販売に関するリップル社の有利な点」以外に明白な上訴可能な誤りはないと主張する一方、SECがリップル社に対する上訴に成功する可能性は3%程度と非常に低いと付け加えた。
I don’t see any obvious appellable error other than in Ripple’s favor in respect of ODL sales which don’t meet at least two prongs of the Howey test. The SEC’s prospects of success on appeal are very slim and I feel generous today so I am giving it 3% chance of success on appeal https://t.co/FRIFbqzmVA
— bill morgan (@Belisarius2020) October 22, 2023
モーガン氏の予測は、著名弁護士であるジェレミー・ホーガン氏が、政府のデータに基づいて異なる訴訟類型の控訴成功率を共有したことに対するもの。ホーガン氏のデータによると、SECの控訴が認められる可能性は14.2%となっている。

SECは、リップル社を相手に3年にわたる法廷闘争を繰り広げている。今年10月4日、米ニューヨーク南部地区裁判所のアナリサ・トーレス判事が、リップル社のXRPのプログラム販売は証券法に違反しないとの判断を下した。この判決は、リップル社にとって大きな勝利となった。
SECは、この判決に対する控訴も棄却された。トーレス判事は、10月19日、SECが「法の支配的な問題や、判決に対する意見の相違の重大な根拠を示す」という立証責任を果たしていないと判断した。
さらに、SECは10月19日、リップル社の最高経営責任者(CEO)ブラッド・ガーリングハウス氏と共同創業者兼最高執行責任者(COO)のクリス・ラーセン氏に対するすべての告発を取り下げた。これは、リップル社とその経営陣にとっても大きな勝利となった。
Today was an even better day.
— Brad Garlinghouse (@bgarlinghouse) October 19, 2023
Ripple: 3
SEC: 0
In all seriousness, Chris and I (in a case involving no claims of fraud or misrepresentations) were targeted by the SEC in a ruthless attempt to personally ruin us and the company so many have worked hard to build for over a… https://t.co/YsQxewFnj9
リップル社の最高法務責任者であるスチュアート・アルデロティ氏は、SECの動きについて「投降」と表現。リップル社は公式声明で、SECの動きについて「驚くべき屈服」と述べた。
モーガン氏は、SECが残りの訴訟を却下したため、来年の裁判は行われないと指摘。また、裁判所は来年中に「最終的な判断(おそらく)」を下すだろうと予測した。