FTX元CEOのサム・バンクマン-フリード氏の仮想通貨取引の日々は終わり、有罪判決を受けたばかりのバンクマン-フリード氏は刑務所で新たな取引対象を見つけた――魚だ。
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は11月23日、バンクマン-フリード氏が先月の刑事裁判前に、散髪と引き換えにサバ缶4つ――刑務所では「マック」と呼ばれている――を交換したと報じた。
タバコが禁止されて以来、サバ缶はアメリカの刑務所で最も熱い取引商品になっている。郵便切手とスープの小袋――「スープ」と呼ばれる――が、刑務所内の価値序列で2位と3位に位置している。バンクマン-フリード氏が収容されているメトロポリタン拘置所(MDC)の売店は、サバ缶を1.30ドルで販売している。
バンクマン-フリード氏はブルックリンにあるメトロポリタン拘置所で、元ホンジュラス大統領フアン・ヘルナンデス氏と、メキシコの元警察幹部と同房になっていると、関係者がWSJに語っている。
SNSでは記事の内容を疑問視する声も出ているが、詐欺で逮捕された経験がある制作会社元CEOマーティン・シュクレリ氏――「ファーマブロ」として知られ、連邦刑務所で4年以上を過ごした――は、サバ缶がアメリカの刑務所での基本通貨であることを確認した。11月24日のX(旧ツイッター)での投稿で、シュクレリ氏はサバ缶4つでの散髪は「ぼったくり」だと主張したが、切手で支払うよりは安いとも指摘した。
バンクマン-フリード氏はヴィーガンであり、サバ缶を食べないため、最近有罪判決を受けた元億万長者にとって、取引しやすい商品なのだろう。11月21日には、バンクマン-フリード氏の保釈申請が却下され、来年3月28日に予定されている量刑判決を拘置所で待つことになった。バンクマン-フリード氏は11月2日に7つの詐欺およびマネーロンダリング関連の罪で有罪判決を下された。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン