ロシアの最高裁判所がサンクトペテルブルク市裁判所に対し、仮想通貨情報ウェブサイトの禁止措置に対する不服申立てについて、見直すよう命じた。ロシア法律情報局(RAPSI)が20日に伝えた

 16年夏、サンクトペテルブルク市のヴィボルグスキー地方裁判所は、検察局の申請を認め、ウェブサイトのBitcoininfo.ruをブロックした。裁判所は、当該ウェブサイト上ではデジタル通貨ビットコインを、「仮想決済手段であり、価値を保存する」と表現しており、これがロシア連邦中央銀行に関する連邦法に違反していると判断した。

 17年7月には、サンクトペテルブルク市のオクチャブリスキー地方裁判所が、仮想通貨に関する情報を掲載する、40のウェブサイトをブロックする命令を下した。裁判所の主張は、それらのサイトが、影の経済の成長に寄与すると共に、デジタル通貨に関する情報の自由な流通は、ドラッグ・武器・偽造文書の取引、及びその他の犯罪活動において仮想通貨が頻繁に利用される事態を引き起こす、というものだった。18年3月、サンクトペテルブルク市裁判所は、訴えを見直して判決を取り下げ、ウェブサイトのブロック解除を命じている。

 ロシア政府は最近、人気のメッセージアプリ「テレグラム」を禁止した。通信手段を監視するロシア連邦通信局は、2000万件近いIPアドレスをブロックすることで禁止しようとしたが、多くのユーザーが、アプリはまだ機能していると報告している。この政府の措置に伴い、他のウェブサイトやサービスがアクセス不能になるなどし、マイクロソフトアップデート、Xboxライブ、禁止措置を実施した当のロシア連邦通信局のウェブサイトも影響を受けた。