米国送金大手マネーグラムと戦略的な提携関係を結んだことを受けて、リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOはブルームバーグのインタビューに対して「リップルだけではなく、業界全体にとっても大きなステップ」と話した。また、先ほど発表されたフェイスブックの仮想通貨プロジェクト「リブラ」との違いについても見解を述べた。
今回の提携を受けてリップル社は、マネーグラムの6~10%の株式を所有することになる。ガーリングハウス氏は、「マネーグラムはこれまで過小評価されてきた」と指摘し、「デジタル資産が送金業者にとっての流動性のあり方を変えるという共通認識を持つことができて嬉しい」と述べた。
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また、フェイスブックの仮想通貨プロジェクトに対してガーリングハウスCEOは、業界全体にとって「ポジティブ」と前向きに受け止めた。一方、立ち上げ日が2020年になると聞いているとし、リップルとマネーグラムがどのように差別化できるか次のように述べた。
「我々が今日直面する問題に対してテクノロジーがどのように対処できるのか。後からこの業界に参入する人々にとって難しいのは、何がノイズで何がリアルで実践的な(問題)なのかを見分けることだ。」
その上で、フェイスブックによってリップルの価値は下がるか?という質問に対して「そうは思わない」と即答。「フェイスブックは消費者を基盤にしたサービス」であるのに対して「リップルはエンタープライズ向けでインフラ構築」であり世界の様々な決済ネットワークを結びつけることを目指していると違いを説明した。
ガーリングハウスCEOのインタビューの直後、フェイスブックは仮想通貨プロジェクト「リブラ」を正式に発表。「シンプルなグローバル通貨と金融インフラを可能にし、数十億人の人々をエンパワーすること」をミッションに掲げ、既存のクロスボーダー(国をまたいだ)送金市場に参入することを明らかにした。