リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOは、Yahoo Finance UKのインタビューに答えて、米送金大手マネーグラムへの出資以外に複数の出資を検討していることを明かした。また、マネーグラムによる仮想通貨XRPを使った送金の詳細についても述べた。

ガーリングハウス氏は、「我々のビジネスは力強く成長しており、バランスシートも強く、かなり良い立ち位置にいるため、これをさらに利用するつもりだ」と発言。詳細は避けたものの、「複数」の出資や買収で積極的に交渉が進んでいると話した。

リップルは、6月にマネーグラムと戦略的な提携関係を結び、5000万ドル(約53億円)を出資。仮想通貨XRPの利用が義務となる決済サービスのxRapidの使用を明言したことなどから話題となっていた

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ガーリングハウス氏は、クロスボーダー(国をまたいだ)送金市場におけるxRapidの優位性を改めて次のように説明した。

「もしあなたがオスカー銀行で1ポンド持っていてメキシコに支払いをしたいとする。まずあなたポンドでXRPを購入する。デジタル取引所なら数秒で購入は終了し、そのあと、あなたはXRPをメキシコにある取引所に送る。3秒くらいかかるだろう。」

また同氏は、マネーグラムによるxRapidを使った送金は、米ドルからメキシコのペソと米ドルからフィリピンのペソのペアで始まると発言。「Q4には始まるが、結果的に取引量が分かるのはQ1だろう」と述べた。

今年1月、英国の送金業者マーキュリーFXは、xRapidを使って数秒で8万6633ペソ(約50万円)を英国からメキシコへ送金することに成功。SWIFT(国際銀行間金融通信協会)を使った送金と比較して、手数料79.17ポンド(約1万1200円)と31時間の節約に成功したとxRapidの成果を示した

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