リップルは新たなホワイトペーパーを公開し、中央銀行デジタル通貨(CBDC)へのコミットメントを改めて表明している。

この23ページにわたる文書は12月14日にデジタル決済を手掛けるブロックチェーン企業からリリースされた。この文書では、CBDCの基本、その魅力とリスク、広範な導入への障壁について説明している。ホワイトペーパーは、CBDCが金融包摂の拡大、クロスボーダー決済の効率化、金融政策の管理強化に役立つと主張している。

「CBDCは、資産のトークン化という、増えつつある有形資産をブロックチェーン上のデジタルトークンに変換するメカニズムを支援するために必要だ」とも主張している。

導入の障壁として、リップルはCBDCに対する統一されたグローバルな規制フレームワークの不在を挙げている。他の要因としては、エンドユーザーでの導入の不足、消費者教育が「ほとんどない」状況、プライバシーとセキュリティ保護に対する懸念、デジタルアイデンティティの検証、CBDC間の相互運用性の欠如、取引のオフラインアクセスが含まれる。しかし、ホワイトペーパーの著者はこれらの問題が「解決不可能ではない」と信じている。

同社は、世界中でCBDC開発に積極的に参加している。リップルはブータン、パラオ、モンテネグロ、コロンビア、香港でのCBDCプロジェクトに積極的に関与しており、さらに20以上の中央銀行とCBDCイニシアティブにおいてパートナーシップを組んでいる。

ホワイトペーパーは、CBDCには素晴らしい潜在能力があり、今後10年間で主要な経済圏の中で5兆ドルが流通すると予測している。

11月には、リップルのジェームス・ウォリス副社長が中央銀行との取り組みに同様の楽観的な見解を示した。ウォリス氏は、CBDCが従来の方法よりも大幅に低コストで金融サービスを提供する費用対効果の高いソリューションであると主張した。彼は、CBDCが金融機関との関係がなくても、簡素化された支払オプションを提供すると付け加えた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン