リップル社の中央銀行および中央銀行デジタル通貨(CBDC)担当バイスプレジデントであるジェームス・ウォリス氏は11月18日、CBDCが世界的な金融包摂を促進する役割について強調した。ウォリス氏は、金融包摂が世界中の個人、特に低所得者や金融機関との関係がない人々に金融サービスを提供することを目指していると明言した。
ウォリス氏は、ファイナンシャル・エクスクルージョン(金融排除)の背景にある主要な要因として、低所得や金融機関との関係がないことを挙げ、これが信用履歴の欠如につながると指摘した。金融排除がある地域では、銀行は株主の利益を追求する商業機関としてしか機能しておらず、限られた資源を持つ個人にサービスを提供する上での課題があると指摘した。
ウォリス氏は、CBDCが従来の方法よりも大幅に低いコストで金融サービスを提供することができると主張した。CBDCは、金融機関との既存の関係がなくても、簡単な支払いオプションと信用構築の機会を提供すると述べた。
CBDCによって個人は信用履歴を築き、借り入れ能力を獲得し、自らのビジネスの成長を促進することが可能になるという。ウォリス氏は、CBDCが金融包摂における世界的な課題に対処する変革的な革新であると結論付けた。
リップルは、世界中の20以上の中央銀行とCBDCイニシアチブでパートナーシップを組み、ジョージアのデジタルラリプロジェクトの第二段階における技術パートナーを務めている。さらに、ブータン、パラオ、モンテネグロ、コロンビア、香港でのCBDCプロジェクトに積極的に関与している。