仮想通貨業界で著名な存在であるリップル・ラボのデイビッド・シュワルツ氏が、同社での「日常業務から退く」計画を発表した。
火曜日のXへの投稿で、XRPレジャーの設計者の1人として知られるシュワルツ氏は、13年以上務めたリップルでの役割を縮小すると述べた。同氏は2011年に暗号技術者として入社し、2018年に最高技術責任者(CTO)に就任した。
「今年末をもってリップルCTOとしての日常業務から退く時が来た」とシュワルツ氏はXで語った。「子供や孫と過ごす時間を増やし、後回しにしていた趣味に戻ることを楽しみにしている。ただし警告しておくが、XRPコミュニティから去るつもりはない。これで終わりではない(今も、これからも)」
シュワルツ氏によると、今後は名誉最高技術責任者としてリップルに残り、取締役会に参加する予定だ。ブラッド・ガーリングハウスCEOはXで、シュワルツ氏を「仮想通貨業界の真の先駆者」と称賛した。
コインテレグラフに対する声明で、リップルの広報担当者は、今後はエンジニアリング部門のシニアバイスプレジデントであるデニス・ヤロッシュ氏がチームを率いると明らかにした。
ブロックチェーン分析プラットフォーム、ナンセンのデータによれば、シュワルツ氏の発表後数時間でXRP価格は2.83ドルから約1.4%上昇し2.87ドルに達した。XRPは7月に3.50ドルを超える史上最高値を記録している。
リップルは米国と国際市場で存在感拡大
時価総額約1720億ドルで4番目に大きいトークンであるXRPには、「XRPアーミー」と呼ばれる支持者グループが存在する。XRPレジャーを支えるリップルは、年々規模と影響力を拡大してきた。
リップルは仮想通貨取引所コインベースとともに、米国拠点の政治活動委員会(PAC)である「フェアシェイク」の主要な支援者の1つだった。このPACは2024年の選挙戦でメディア広告を通じて多くの選挙結果に影響を与えた可能性がある。リップルは2024年大統領選と2026年中間選挙に向けて約7000万ドルを同PACに寄付した。
ガーリングハウス氏はその年の「60ミニッツ」のインタビューで、「もし米証券取引委員会(SEC)がリップルに対する強制措置を起こしていなければ、フェアシェイクは存在していなかったかもしれない」と述べた。
SECによる訴訟は、当時のジェイ・クレイトン委員長の下で2020年12月に提起されたが、規制当局が控訴を取り下げたことで2025年3月に終結した。
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