リップルのブラッド・ガーリングハウスCEOは6日、米大手銀行JPモルガンの独自仮想通貨JPMコインについて互換性の欠如が深刻な欠陥であるという見解を示した。また米ドルを使うことと何が違うのか分からないと述べた。
米国の首都ワシントンDCで開かれた第4回年次DCブロックチェーン・サミットに出席したガーリングハウス氏。インタビューの中で、次のようにJPMコインについて批判した。
「モルガン・スタンレーの男性から先週インタビューされたのだが、モルガン・スタンレーはJPMコインを使うのか私は訪ねたよ。おそらくノーだ。シティバンクはつかうだろうか?(中略)PNCは使うだろうか?答えはノーだ。だから我々はこれら全く異なるコインを持つことになり、ふりだしに戻ることになる。互換性の欠如だ」
また、ガーリングハウス氏は、そもそもJPMコインを使う理由についても疑問を呈した。
「もし彼らに1ドルを預けたら、1JPMコインをもらえる。そしたらJPMの台帳で動かすことができるという。ちょっと待ってくれ。単純にドルを使えばいいじゃないか!」
その上でガーリングハウス氏は、JPMコインの唯一の良い点として「JPモルガンのようなプレイヤーがッブロックチェーンと仮想通貨業界に参入すること」と述べた。
DC Blockchain Summit
— ༜༝🅂🅃🅄🄰🅁🅃🅇🅁🄿💧⚡ (@stuart_xrp) 2019年3月6日
March 6th 2019
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JPMコインをめぐっては、クロスボーダー(国をまたいだ)送金市場でリップル(XRP)の競争相手になるのではないかという見方が出ている。
【関連記事:”リップルキラー” JPモルガンの独自仮想通貨 リップル(XRP)とSWIFTにとって痛手?|見方分かれる】
ガーリングハウス氏は先月にもJPMコインを批判。「今日、閉鎖的なネットワークを導入することは、まるでNetscapeのIPOの後にAOLを立ち上げるようなものだ」と皮肉を述べていた。
JPMコインの「互換性の欠如」については、先日仮想通貨取引所バイナンスの研究部門バイナンスリサーチもリポートで指摘。バイナンスは現段階では「JPMコインはリップル(XRP)のライバルにはならない」と結論づけている。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Ripple CEO Says JPM Coin Lacks Interoperability: ‘Just Use the Dollar, I Don’t Get It!’