リップルは米国のデジタル資産カストディプロバイダーであるスタンダード・カストディ&トラスト・カンパニーを買収した。スタンダード・カストディ&トラストの買収条件は公表されていない。
スタンダード・カストディ&トラスト・カンパニーはニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から付与されたライセンスの下、カストディおよびエスクローサービスを提供し、連邦法に基づく資格を持つカストディ企業だ。
リップルは声明でスタンダード・カストディが持つライセンスが、「リップルのライセンスポートフォリオの拡大に貢献する」とのべた。
リップルは決済ネットワークを運営し、仮想通貨XRPをサポートしている。リップルとその子会社は、ニューヨークのビットライセンスやアメリカ各州のマネー送金ライセンスを合わせて約40件保有しているという。
リップルのモニカ・ロング社長は「今回のスタンダード・カストディの買収とそのライセンス・ポートフォリオにより、新たな方法で顧客にサービスを提供する可能性を与えるものだ」とコインテレグラフにコメントした。「これらはすべて、トークン化や価値の保存・移動・交換を求める企業のためのワンストップショップになるという私たちの目標に貢献する」。
スタンダード・カストディ&トラストは、リップル共同創業者であるアーサー・ブリット氏によって設立されたデジタル資産インフラ企業ポリサインの子会社だ(ブリット氏はポリサインの社長を務めている)。ブリット氏は公の場での露出が少なく、神秘的な存在に近い。彼は2012年にクリス・ラーセン氏、ジェド・マカレブ氏と共に「オープンコイン」(後のリップル)を共同創業し、XRPレジャープロトコルの共同設計者としても認められている。リップルのCTOであるデビッド・シュワルツ氏もポリサインの取締役会に名を連ねている。。
リップルは10月にシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスを、12月にはアイルランド中央銀行から仮想資産サービスプロバイダー登録を受けている。
リップルのスタンダード・カストディ&トラストの買収は最終的に規制当局の承認が必要となる。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン